本日大証金に関して、お問い合わせがありましたので、少し金に関してコメントしたいと思います。
その前に、日本時間14日午前4時にFOMCの発表があります。政策金利は、5.25-5.50%と据え置き予想になります。恐らく、市場予想通りになることでしょう。市場は、声明文とドットチャートに関心を持っていると思います。
9月のドットチャート、2024年末の政策金利中心値5.1%を上回るか、それとも下回るかが重要です。現時点では、市場は5月以降に利下げするとの予測となっており、FRBは来年1~2回の利下げを示唆しています。仮に中心値が5.375%ならば、市場はタカ派と判断し、ドル高、長期利回り上昇、金融商品安が予想できます。(前回の数字を下回るとハト派的と受け止めます。)
【大証金】
さて、大証金ですが、やはり上値の重い展開となております。この背景は、先週末の米雇用統計が市場予想よりも良好な内容だったため、ドル・米長期利回りが堅調に推移し、NY金の足を引っ張ったように思います。ここ数日間のNY金取組高を見ると、減少傾向にあります。明らかに大口投機家の手仕舞売りでNY金が下落しているように思います。12月1日から11日までNY金取組高は、36289枚減少しました。ちなみに、12月1日は2150ドルを付けた前日です。その日の終値は2071ドルでした。その価格から2000ドル割れまで買いポジションを減らしたと考えます。(12日のNY金取組高は、さらに減少していると予想します。)
今の取組高は、10月31日時点とほぼ同水準です。10月31日のNY金価格は、1994~2005ドル。つまり、今ぐらいの価格帯になります。そのように考えると、買いポジションの整理はかなり進んだと判断しています。あとは、本日のFOMCを受けてドル高にならないことだけです。やはり、ドル高・米長期利回り上昇はNY市場の上値を重くし、大口投機家が新規売りを仕掛ける可能性も出てきます。
しかしながら、プラチナと異なり、金の場合は現物の買いが各国から入りやすいのも事実です。2150ドルを付けてからの2000ドル割れは、安価に感じてしまいます。各国中央銀行の買いも入りやすく、現時点で内外金市場を弱気するつもりはありません。
ただし、当然金価格が下落しているため、内部要因・テクニカル面が悪化、下振れのリスクは警戒しておきましょう。全てのことを含め、大証金が〇〇〇〇円前後まで下落した場合は、全力買いをしたいと考えます。
【大証白金】
大証白金は、4300円台まで反発してきました。本日のFOMCも重要ですが、昨日のNY市場の出来高も気になるところです。昨日912ドルから935ドルまで上昇した中で、出来高が推定ではありますが約40000枚と大商いを演じました。私の予想では、大口投機家の新規買いが入ったのではないかと考えます。ただし、以前にもお伝えしたように、年内相場が長続きするとは思えないため、4200円台は買い、〇〇〇〇円台は利食いを意識しておくのが良いでしょう。
【日経225】
日経225は、私が2日前に指摘したように33000円が重しになっております。やはり33000円以上で2週間ほど揉み合った影響が強いと考えます。しかしながら、昨日上髭線を演じたにもかかわらず、本日下振れしなかったことを考えると、下値は浅いように思います。ただし、本日のFOMCでタカ派的な内容と受け止められた場合は、NY株式市場から崩れる可能性があるため、注意は必要です。
※FOMC前の相場よりも、FOMC後24時間経過した相場が重要。