日銀会合後はハト派、記者会見後はタカ派!?17:38

【日銀金融政策決定会合】

 日銀は、午後12時23分ごろに、市場予想通り政策金利0-0.1%に据え置きを発表しました。

しかし、声明文で月6兆円規模の長期国債買い入れ減額を次回(7月31日)会合で、今後1ー2年程度の具体的な減額計画を決定すると発表。市場は、本日会合で5億円程度に減額するとの予想していたため、日銀会合後ハト派的な動きになりました。(長期利回り低下・円安)

 私自身、先月財務省による円買い介入後、植田日銀総裁と岸田首相との会談で、『最近の円安について日銀の政策運営上、十分注視をしていくということを確認した』と初めて為替について触れたこともあって、今回会合で国債買い入れ減額を発表すると予想していました。

 15時30分以降の日銀植田総裁記者会見では、次回減額するにあたり1か月間猶予が必要との判断であり、その会合で短期金利引き上げの可能性もあると言及していました。この発言が、やや円安を抑制させたようにも思えます。

【大証金】

 大証金は、安値から170円以上切り返し、昨日高値を上回りました。朝方は、昨日安値を下回って終えるか確認するつもりでしたが、日銀会合以降大幅切り返しとなりました。円安の影響が強かったようです。

 私自身、以前のように強気しているわけではありませんが、昨日高値を上回って終えた以上、値ごろ感で弱気するのは危険と考えます。

【大証白金】

 大証白金も予想以上に反発しました。ただし、円安の影響で反発したからと言って強気する相場ではないと考えます。繰り返しになりますが、NYプラチナ市場における大口投機家のロールオーバーが終了しない限り、上値は限定的と予想します。

 私の考え方は、ころころと変わりません。以前のブログ内容は、否定しない限り継続しています。

こちらのチャートをご覧ください。

 上段のチャートは、昨年4月下旬~7月上旬のNYプラチナ日足です。赤枠①は、昨年6月第3週・第4週(6月19日~30日)の期間になります。この間に大口投機家がロールオーバーしたと考えます。昨年6月13日時点の同筋ポジションは、買い34328枚、売り12356枚でした。つまり、21972枚買いが多いということになります。価格が下落している際、全てをロールオーバーするとは限りません。

 

 下段チャートは、現在のNYプラチナ日足です。昨年と同じように下落しているのが理解できると思います。ただし、来週からは大口投機家のロールオーバーが本格的に行われることでしょう。6月11日時点のCFTC建玉明細は明日公表しますが、6月4日時点の同筋ポジションは、買い56389枚、売り33823枚です。おそらく、買いポジションは幾分減少していると思いますが、4日時点では22566枚の買い越しとなっております。

 個人的には、いずれにしてもロールオーバーが終了しない限り、上昇しにくいと考えております。昨年は、7月に入ってから2週間ほど相場が反発しました。

【日経225】

 6月限のSQ値は、38535.35円でした。日銀会合後、市場はハト派的と受け止めたものの、日経225は39000円台が重かったように思います。

 上値が重い理由の一つに、海外投機筋が売り越しになっているからだと考えます。おそらく、米国市場に投資資金を移動させているようにも思います。そのため、どうしても上昇し続けることが困難のようです。

 よって、SQ値を基準と考え、もう少し様子見とします。

お分かりにくい点もあるかと思いますので、その時はお気軽にお問い合わせください。TEL 080-4653-1005(高橋)

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