中国景気刺激策期待は、あくまでも期待。17:46

昨日は、ものすごい動きとなりました。正直、全くイメージしておりませんでした。

 欧米中央銀行の利下げが支援要因になる中、昨夕中国共産党中央政治局は来年、経済成長を支えるためにより積極的な財政政策と併せて、適度に緩和的な金融政策を導入すると発表しました。そのため、一気にNY市場がリスクオンで上昇。ただし、詳細は11日から2日間開催する中央経済工作会議で策定するようです。あくまでも、中国景気刺激策期待により上昇したようです。

 一方、同日日銀は、来年1月の金融政策決定会合前に氷見野副総裁が懇談会で講演する予定と発表しました。1月の決定会合前に政策委員が懇談会を開くのは異例のようです。そのため、市場は来年1月利上げ観測を高め、12月0.25%利上げ確率が20%台まで低下しました。このことが、円安をけん引しているようです。

 FRBによる0.25%利下げ確率は85%まで上昇し、ECBでは0.5%利下げも議論される見通しとなっております。ユーロ・ドルは、膠着状態です。

 中国景気刺激策期待は、信ぴょう性に欠くこともあり、長続きはしないと考えます。ただし、12日から行われる日米欧中央銀行の金融政策、来年の政策見通しに市場は関心を抱いており、欧米の利下げ観測が相場をサポートしているのならば、来年の利下げペースや利下げ打ち止め時期に反応することでしょう。仮に、日銀が今月利上げを実施した場合は、現段階でサプライズになりやすいと考えます。

【大証金】

 大証金は、本日大幅高になりました。正直、まだ下げたりないと考え、中国人民銀行の金購入を無視していましたが、前日高値を本日終値で完全に上回ったことから、当面は突っ込み買いを意識するしかありません。

 ただし、私のイメージでは大証金12900円~13250円レンジです。そのレンジを意識し、突っ込み買い方針、ストップロスは前日安値を下回って終えた場合とします。利食いは自由です。

 昨日の上昇を見ましても、中国人民銀行の5トンほどの金購入が下値をサポートしているようにも思えます。

【大証白金】

 大証白金は、昨夜大幅高を演じました。正直、大証白金4600円を上回ることは想定外でした。

 昨日のNY市場は、964.65ドルまで上昇、出来高は推定43349枚と大商いとなりました。欧州時間でかなりの商いでした。おそらく、昨日は大口投機家のショートカバーがメインとなる中、同筋の新規買いも入っていたように見受けられます。常に指摘していますが、大口投機家が買う行為をするということは、一方で大口当業者(現物筋)は売りということになります。それだけは、常に認識しておきましょう。

しかも、大口投機家(ファンド)がショートカバー、若しくは新規買いを行うということは、ネットロング(買い越し枚数)の拡大、買いポジション増加につながり、根が深くなることも考えられます。

 ただし、中国景気刺激策発表時点のNYプラチナ価格は938.95ドルであり、この価格を維持できるかに注目したいと思います。

 いずれにせよ、大口投機家の買いポジションが減少しない限り、買いは一切考えません。引き続き売り目線で臨みますが、1日~2日は様子見とします。

【日経225】

 日経225は、やはり往ったり来たりの相場になりました。昨日は、中国景気刺激策期待により39530円まで上昇しましたが、その後、米株価反落で、上値を削る動きとなりました。

 昨日も述べましたが、基本逆張りの中での買い方針と考えます。時期的なものもありますが、米株市場に投資資金が流入しており、尚且つ、ポジティブ材料が蔓延しております。必ず、万が一に備えておく必要があります。すぐに訪れるかは分かりませんが、今週末メジャーSQを控え、明日、明後日で更にロールオーバーが行われることでしょう。

そういったときに大きく荒れるケースが多々ありますので、注意しておきましょう。

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