11日にパウエルFRB議長は上院銀行委員会で『利下げを急ぐ理由が見当たらない』と証言したことや、12日植田日銀総裁が衆院財務金融委員会で食料品の値上がりは『一時的なものでは必ずしもない』と述べながら利上げに言及しなかったことから、ドル円は153円後半まで上昇しました。
ドル円は、私が6日に指摘した通りの動きになっております。
今回のパウエルFRB議長発言で、市場は年1回程度の利下げをイメージしているように思います。しかも、9月以降に0.25%利下げすると予想しているように思います。
【大阪金】
大阪金は、高値をさらに更新してきました。トランプ大統領が、鉄鋼・アルミニウムの輸入関税を3月12日から全ての国に対し25%にする書面にサインしたこと、各国貿易戦争への警戒心から『金』が上昇しているように思います。
このようになりましたら手が付けられません。ただし、2月4日時点の投機筋ネットロングは302508枚と、以前から指摘している30万枚を上回っております。投機筋のポジションから見れば、過熱感があります。その後5日からのNY金相場は、おそらく同筋のネットロングは30万枚前後と大きな変化はないと考えます。
こちらのグラフをご覧ください。2013年からのCFTC建玉明細になります。白で囲っているのが、投機筋のネットロングが30万枚を上回ったところです。11年間で3度しかありません。ただし、相場が上昇している以上、投機筋は投げ売りしません。
以前から述べているように、基本は買い主体です。ただし、このような相場展開になりますと、揺さぶられることは多々あります。そのため、あくまでもマイナス評価になっても良い枚数で臨むことが重要です。
それに加え、内外の金が前日安値を下回って終われば、買い玉撤退するのが良いでしょう。つまり、しっかりと線引きしなければいけない相場ということになります。
【大阪白金】
大阪白金は、本日堅調に推移しました。前日高値を上回ったため、今後数日間は下げ渋りを見せることでしょう。ただし、以前から指摘しているように、NYプラチナ価格と現物価格差が拡大しております。本日17時30分ごろのNYプラチナ価格は1036ドル、プラチナ現物価格は988ドルです。つまり、48ドル差まで拡大しております。このような状況で、大阪白金が上昇相場を演じるとは思えません。
しかしながら、大阪白金期先をドル換算すると965ドルであり、世界一安価なプラチナであるため、下がったところを売るというプレーヤーは多くないと考えます。ちなみに、大阪白金期近ドル換算は976ドルです。
よって、引き続き買い主体の逆張り方針で臨むのが良いでしょう。
【日経225】
日経225は、堅調に推移しました。円安の影響もあると思いますが、5日に掲載したように、日経平均EPS(一株当たりの当期純利益)が、10日時点で2551円まで上昇しております。そのためPERが低下し、38000円台は買い拾われやすくなっております。
今週末で、ほぼほぼ日本企業決算発表が終了することもあり、今後は突込み買い主体の逆張り方針に転換したいと思います。
ただし、トランプ大統領の追加関税懸念があるため、大きな相場へ発展しにくいと予想します。万が一に備え、前日安値を当日終値が下回った場合は、一旦買い玉撤退とします。予想レンジは、引き続き〇〇〇〇〇円~〇〇〇〇〇円とします。
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