注目していた日米財務相会合は、加藤財務相によると『為替水準の目標や、それに対する管理する枠組みなど、そういった話は全くなかった』と話されていました。市場は、米国側から一方的な円安是正の協議が行われると懸念していたため、一先ず安心感が広がったようです。
昨日、ウォラーFRB理事は、トランプ政権が高水準の関税を再び導入した場合、企業は更なる人員さky減に動く可能性があると述べた上で、そうした状況になった場合、労働市場を守るため利下げを支持するとの考えを示しました。
それに加え、FOMC代替メンバーのハマック米クリーンブランド連銀総裁は、5月の利下げの可能性を否定した一方で、経済の方向性について明確かつ説得力のあるデータが得られれば、6月にも政策変更の判断が下される可能性があるとの認識を示しました。
トランプ米大統領が、パウエルFRB議長の解任を否定したことで、相次ぎFRB高官のハト派発言が、市場に安心感を与えたようです。
ちなみに、6月FOMCでの0.25%利下げ確率は、58.2%(前日55.5%)に若干上昇しました。年内4回(1%)利下げ確率は34.5%(前日30%)と上昇し、未だ年内4回の利下げが濃厚となっております。
ただし、年内FOMCは、5月を含めると6回行われます。5月で据え置きとなり、残る5回会合で、4回利下げを行うことは現実味がないと考えます。先日もお伝えしましたが、年4回利下げ見通しならば、ドル円は140円~144円で推移すると考え、仮に年2回利下げ見通しに変化すると、ドル円は146円~150円まで浮上することが予想できます。
ドル高・円安は、市場に安心感を与えるため、このまま円高が続くとは思えません。しかも、何度もお伝えしているように、投機筋は円買いポジションを大量に保有しています。
※投機筋は、高いものを買う、安いものを売る習性があります。一方、実需筋は、安いものを買い、高いものを売る習性があります。ちなみに、アジア圏投資家は逆張り(安く買い、高く売る)トレード主体、欧米圏投資家は順張り(高く買い、安く売る)トレンドフォローが主体です。投機筋は、現物との紐づけがないため、いずれ反対売買により決済します。実需筋は、市場からモノがなくなりますので、需給引き締め効果になります。
本日、日本時間12時30分ごろ、中国政府が一部の米国製品に対する125%関税の一時停止を検討していると関係者の話として、ブルームバーグが報じています。
トランプ関税が一巡すれば、トランプ減税が控えている。今年7月までに法案が成立するとの見方が大半です。
【大阪金】
大阪金は、やはり15500円以上を維持することができませんでした。昨日は真空地帯であるため、投機筋も買いを積み増しせずに、短期トレードを行っている可能性があると指摘しました。そのため、日本時間では15250円~15550円レンジで動きやすいと予想。本日、そのような動きとなりました。ただし、15000円~16000円レンジは必ず意識しておくべきでしょう。
基本は買い方針です。私のブログでは、一切売りのコメントはしていません。2年以上前から売りの話はしていません。なぜならば、買いのメンバーが現物筋だからです。
昨日のNY市場を見ますと、出来高は落ち着きましたが、取組高が増加しているようには思えませんでした。実際、23日の取組高は前日比4112枚減少していました。繰り返しになりますが、NY金相場が上昇した中で、取組高が増加しますと、投機筋が買い始めたことを意味します。
投機筋がある程度買いポジションを保有した場合、その反対売買(手仕舞い売り)の可能性が強くなります。つまり、黄色信号ということです。ただし、投機筋が買っていないのならば、その懸念が後退することで、下値は限定的と予想することができます。例えば、10買った場合は10の売り、若しくは20の売りが予想できます。しかし、100買った場合は、100の売り、若しくは200の売りが出やすいということになります。そこにアンテナを張ることが重要です。
唯一、下押しする要因としては、VIX指数低下やドル高が気になるところではあります。
【大阪白金】
大阪白金は、2月限でも4400円を維持することができませんでした。やはり、4月限が下ザヤ(前月よりも安く発会)新補発会しますと、チャートが悪化するため、売り物が出やすいようです。
大阪白金相場は、ドル円が一定水準を保ち、私の予想通りゴールデン・ウィーク前後に円安となれば、プラチナ現物価格950~960ドルで中国筋の買いが入った可能性が高いため、4400円を維持することも予想できます。ただし、もう数日間は日柄が必要になることでしょう。
繰 り返しになりますが、NY市場で高値を買うプレーヤーが不在のようです。NY市場が上昇のけん引役にならない限り、今の相場から抜け出すことはできないように思います。今後のポイントは、NY市場で986ドルを上回るか、ドル円が145円を上回るかになります。
よって、引き続き4300円~4500円レンジをイメージしながら、ドル円次第では〇〇〇〇円もあり得ると考えます。買いポジション維持、若しくは突っ込み買いの短期トレードをしながら、買い方針継続とします。
【日経225】
日経225は、やはり34000円台は買い拾われたようです。昨日のコメントでは、今月23日安値34290円を意識した上で、34000円台買い場探しとしました。買えた方、買えなかった方もいらっしゃったと思いますが、買えた方はとりあえず目標価格を〇〇〇〇〇円とします。ストップロスは、終値ベースで前日安値34790円を下回った場合のみとします。
私は、今月10日に、日経225は90%の確率で、底打ちした可能性があると指摘し、それ以降はレンジ相場を切り上げながら買い主体で臨んできました。一先ず、市場の混乱は収まったように思います。
ただし、4月3日トランプ米大統領の相互関税発表前につけた高値36500円を上回ることは困難と考えます。なぜならば、一律関税10%、自動車関税等25%は発動したままであり、通常で考えるとその価格が『関税発動』の分岐点になると思われます。つまり、一律関税などが免除されれば、36500円を上回る可能性があるということです。そのことは、常に意識して臨みましょう。
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