前日安値を下回ったため、戻れば売り物が出やすい環境。17:45

 一方向に上昇しにくいと予想したものの、やはり上昇してくれた方が気分的には良いですね。

当サイトは、お客様と会員様中心にコメントをしています。お客様に関しましては十分に資金配分を行っており、会員様に関しましては個々で資金配分を意識していただくようお願い申し上げます。(良いことばかりを考えずに、万が一に備えることが重要と考えます)

 昨日は、韓国企画財政部が、米国と為替協議が行われたとの報道が伝わり、日米協議でも円安是正を求めてくるのではとの思惑から、ドル円は145.62円まで下落。しかし、米国関係筋によりますと、米国協議において、ドル安を模索していないと報じられ、再びドル円は147円台まで切り返す場面も見られました。ドル安政策に消極的なベッセント財務長官であるため、ドル安・円高の話にはならないと予想します。しかし、5月20日~22日に開催するG7までは、やや不安定な動きに警戒しておきたいと思います。

 一方、昨日、FRB副議長が、『関税引き上げは今年のインフレ率上昇につながる可能性がある』と述べており、関税に対する『不透明』を連呼していました。そのこともあり、FRBによる年内1回~2回利下げ見通し継続となっております。

【大阪金】

 大阪金は、大幅安になりました。昨日、テクニカル面からNY金4月2日3201.6ドル近辺が下値支持線になりやすいと予想しましたが、その価格帯をも下回る結果となりました。そのため、3200ドルから3500ドルの上昇が否定された形になりました。大阪金も15000円を割り込んできました。

 前日安値を下回ったため、ロスカットを選択した方もいたと思います、申し訳ございませんでした。200円幅で買い下がっている方は、常に資金配分を意識し、安値を機械的に買い下がり、反発場面では利食いも意識しながら、対処お願いします。トレードは、直感と度胸が重要になります。

〈今回の下落要因〉

①本日、ロシアとウクライナとの和平交渉が行われること②トランプ関税緩和によりVIX(恐怖)指数10ポイント台に低下③米長期国債利回り上昇④NY市場に投資資金流入せず⑤ファンド45日ルール?などと考えます。

①と②は、以前からNY金上昇できない要因と挙げていました。④に関しては、通常NY金取組高は40万枚~60万枚で推移しますが、昨年10月29日時点でNY金取組高は579468枚まで増加し、その後増減を繰り返しながら今年5月14日では440842枚まで減少しています。4月3日の相互関税発表以降、ほとんど取組高は増加していません。

⑤のファンド45日ルールにより下落しているかは定かではありませんが、6月決算のファンドであれば、5月15日までに解約手続きをする必要があります。

〈今後も注意する点〉

①個々で資金配分を考慮、必ず下がっても上がっても多くの選択肢を持てる資金配分(下落した際、決済のみの選択肢だけではなく、様子見、若しくは新規買いできる選択肢が常に必要)②5%は押し目(750円~800円)、10%~15%は修正安(1600円~2400円)であること。それだけ動く可能性は常にあるということです。相場が下落すると市場は弱気しがちですが、その弱気したところを買えるかが重要になります。

 本日は、大阪金を保有しているお客様には、ラインにて14800円以下からは売られすぎの領域と伝えております。

〈ここ15年間の大阪金下落率〉

 1位2011年9月26日11.5%、2位2013年4月15日8.2%、3位2024年8月5日6.5%、4位2013年4月16日5.5%、5位2020年8月12日5.0%です。ちなみに本日は3.6%であり、瞬間安値では4.1%になります。

 よって、本日の下落は面を食らってしまいましたが、再度14800円以下があれば、少し本気になって買ってみたいと思います。

【大阪白金】

大阪白金は、軟調に推移しながら、堅調な動きを見せました。ただし、大阪金下落が大阪白金の重しになったように思います。為替が安定期に入ったことで底堅く推移すると予想した一方で、投資資金がNY市場に流入しない限り、相場が上昇し続けるとも思えないと予想していました。結果的に、昨日は円高が進み、NY金の下落も重なり、結果的にプラチナ現物価格は1000ドルを上値抵抗にしました。

〈NYプラチナ取組高〉

 大阪金でもコメントしましたが、NYプラチナ取組高は4月7日に86862枚まで増加したものの、その後は減少が続き、5月14日時点では75977枚と低水準です。NYプラチナの取組高推移は、70000枚~100000枚になります。

〈相場上昇するためには〉

 相場は実需の買いだけでは上がりません。なぜならば、実需筋は安ければ買いますが、高くなると見送る傾向があります。それに加え、投機筋は高くなると買い出すため、相場が上昇する際、けん引役になるのは投機筋の買いです。つまり、投機筋の買いが入らない限り、上昇し続けることは困難ということになります。

〈その反面、プラス要因も〉

 ただし、悪いことばかりではありません。中国筋の現物買いが活発化していることや、以前よりも為替水準が切り上がったこと、内外ともにテクニカルが買い転換していることなどが、相場の下支え要因になると予想します。しかしながら、プラチナ相場が上昇するには、投機筋の買いは不可欠です。

〈現在17:30の現物価格とNY価格の関係〉

 プラチナ現物価格978ドルに対し、NYプラチナ価格は975ドルと、NY価格が3ドル割安になっています。NYプラチナ価格が割高にならない限り、投資資金が流入したとは言えません。昨日もお伝えしたように、割安で推移しているということは、投機筋が弱気、又は強気していないということになります。ちなみに、アジア時間は980ドルを維持していましたが、欧州時間で980ドルを割り込みました。

 よって、4450円~4650円レンジの下限を下回りましたが、引き続き買いスタンス維持とします。ちなみに、本日、前日安値を下回って終えたため、反発するには時間が必要になるかもしれません。

【日経225】

 日経225は、大引けで昨日の38000円前半の買い玉ロスカットとなりました。やはり、38000円台は重かったようです。ここは数日間様子見たいと思います。

大阪金、大阪白金も前日安値を下回ったため、上昇の勢いにブレーキがかかったように思います。そのため、5月限SQ値37572円を下回って終えるか、それとも維持するかを見極めたいと思います。

 

 

 

 

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