トランプ大統領発言で、未だアルゴリズムの売りも。12:58

 先週23日にトランプ大統領はSNSで、『6月1日から欧州連合(EU)に50%の関税賦課を発動したい』と投稿し、ドル円は142.40円台まで下落、金商品全般一時的に売り叩かれる場面も見受けられました。しかし、25日に同氏が欧州委員長と電話会談すると、6月1日の輸入関税50%発動を7月9日に延長すると表明したことで、貿易摩擦懸念が後退しました。

 先週末の日米関税協議は、ベッセント財務長官欠席の中、30日以降に第4回目の協議が行われる予定となっております。

※ある人がおっしゃっていた名言ですが、『負けの敗因』は大きく分けて3つあると言います。

 一つ目は、『情報が整理されていない』こと。二つ目は、これで良いはずだという『思い込み』。三つ目は、出来るという『慢心・過信』。負ける方は、この3つに当てはまると言います。

 これらが全て当てはまると、相場で言えば、ショック安で投げ(手仕舞い売り)させられることになると考えます。

つまり、情報・データを整理し、もっとできることは無いか、反対に動いた場合はどうするかを意識した上で、相場に対して謙虚に対応するのが良いと考えます。私が、常にお伝えしている、買いポジションを保持している中、上がれば良し、下げても良しのポジション取り、計画性が必要であるということになります。

 ドル円は、142円台で推移しておりますが、未だ投機筋は大量に円買いを保有しております。ただし、ここまで来ますと、欧州勢などファンドの中間決済である6月中旬までは、あまり極端な円安は無いのかもしれません。引き続き、注視していきたいと思います。

【大阪金】

 大阪金は、堅調な動きを見せております。米国議会下院で減税策を盛り込んだ法案が可決したことや、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻、トランプ関税への不安等が買い要因になっているようです。

〈高い安いを自分で決めない〉

 繰り返しになりますが、価格は需要と供給のバランスで成立します。今のNY市場3300ドル台で世界的に高いと感じているならば、需要が落ち込み、価格下落につながるわけですが、そのような動きは見られません。むしろ、安いところを買おうといった動きが見受けられます。価格は、必要とされている限り、右肩上がりで推移することが予想できます。

〈CFTC建玉明細〉

 先週末公表のCFTC建玉明細を見ますと、投機筋のネットロング(買い越し)は、163981枚と前週比2772枚しか増加していませんでした。対象日である5月14日~20日のNY金動向は、13日に3247.8ドルで取引終了し、15日には3123.3ドルまで下落した後、3312.6ドルまで反発した週になります。13日の終値から60ドル以上上昇しましたが、投機筋の買いがメインではなかったと考えます。そのように考えますと、実需の買いによる3300ドル台までの上昇、自然現象と考えて良いでしょう。

ただし、4月のような一気に上昇するイメージは一旦置いといて、常に突込みは買い拾い、反発は一部利食いを繰り返しながら買いで臨むのが良いと考えます。何度もお伝えしていますが、私のブログでは売りの話は一切しません。買うか、買わないかの2択のみです。

【大阪白金】

 大阪白金は、先週末トランプ大統領によるEUへの50%関税をSNSに投稿すると、大阪市場は4600円まで下落しました。しかし、NY市場は1070.65ドル、現物市場は1074.85ドルまでしか下落しませんでした。大阪市場は為替分が加味され、瞬間1000枚以上売り物が出た模様。

〈現物価格とNY価格の関係〉

 本日8時45分時点のNYプラチナ価格は1094.3ドルであり、現物価格は1098.5ドルと現物価格が堅調に推移していたことが理解できます。現時点(12:30)では、NYプラチナ価格1091.5ドルに対し、現物価格は1093ドルと、今でも現物価格が上回っております。繰り返しになりますが、相場の過熱感を示す一つの指標として、現物価格よりもNYプラチナ価格が先行して上昇していることです。

〈CFTC建玉明細〉

 先週末のCFTC建玉明細を見ますと、やはり投機筋の買いポジションが、前週比7325枚増加していました。そのため、ネットロングは17396枚まで拡大しております。しかし、投機筋の過熱感を示す一つの指標としては、ネットロングが30000枚~35000枚まで拡大することです。そのように考えますと、大量に買っているとも思えません。つまり、独自材料による自然現象と考えます。

 よって、日足で見ると4700円台は買われすぎであるため、一部買い玉の利食いをし、数日間4700円前後で揉み合うようならば、もう一段高も想定しておきたいと思います。

【日経225】

 日経225は、本日堅調に推移しております。トランプ関税の影響から上値の重い展開になっておりますが、自社株買いや、今後の配当再投資期待などにより、崩れにくい時期でもあります。

 先週末、会員サイトで〇〇〇〇〇円で成立した売り玉は、前日高値を本日終値で上回った場合は、一旦撤退とします。会員サイトのチャートをご覧ください。

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