本日は、大阪市場で高値更新した白金についてコメントしたいと思います。
大阪金に関しましては、基本考え方は変わりありません。ただし、前日安値を下回って終えた時は、一旦様子見るのが良いでしょう。当然、資金配分を考慮し、買い方針とします。
【大阪白金】
本日大阪白金は、高値を更新しました。本日は、現物価格が上昇したということではなく、大阪市場にまとまった買いが入ったため、大幅上昇となりました。
〈今までの流れ〉
昨日も伝えしましたが、買われすぎの領域であるため、一切買いは考えていないとしました。しかも、NYプラチナ、プラチナ現物が80%の確率で天井を打っている可能性があると考え、それに対し大阪白金も10%程度の修正安があると予想。正直、一昨日までは上値抵抗が5400円と予想していましたが、その価格を上回ったことで、修正安に関しては慎重に見ていく必要があるとコメントしました。しかも、私の中では、大阪白金が天井を打ったかの確認ができなかったのも事実です。
〈本日の大阪白金〉
本日の大阪白金市場には、まとまった買いが入りました。数字に関しては、私の見た範囲であり、正確なものではありません。本日10時20分ごろに250枚程度の買いが入り、5482円から5005円まで一気に反発しました。そして、13時35分ごろに350枚程度の買いが入り5535円から5559円まで上昇し、一気に高値更新しました。14時51分には、1000枚以上の買いが入ったため、5557円から5616円まで上昇しました。買戻しの可能性はあるものの、相場が堅調に推移していることを考えると、買戻しだけではなさそうです。
〈本来ならば〉
本日日本時間では、NYプラチナ、プラチナ現物価格も大きな動きは見られませんでした。大阪白金は、6月11日23時15分ごろに5548円を付けました。その時のプラチナ現物価格は1283ドル、ドル円は144.90円前後でした。現在(17:36)は、プラチナ現物価格1280ドル、ドル円は145.10円で推移しております。11日に付けた高値5548円を基準とし、現物は3ドル程度安く、ドル円は20銭程度高くなっております。つまり、プラチナ現物でマイナス14円、ドル円でプラス8円であり、5548円より安くても良い理屈になります。しかし、その価格を50円上回って推移しております。ちなみに、16時30分過ぎにプラチナ現物価格は10ドル以上上昇したため、日本時間では理論上もっと安くても不思議ではありませんでした。
〈再び現物売りが入るか〉
昨日も中国筋の現物買いが普段より多く見受けられました。やはり、プラチナ現物価格がNYプラチナ価格を上回っていることで、修正安が入りにくいのかもしれません。先物(NYプラチナ)が先行して上昇している相場であるならば新規売りも選択肢の一つではありますが、現物価格が堅調であることから、思い切った弱気もしにくいところです。よって、今後も中国の動向をチャックしていくつもりです。
〈可能性について〉
本日上昇したことで、再び買われる可能性があります。昨日もお伝えしましたが、相場は強気にさせない限りは下値は浅くなります。強気にさせる一つの理由は、下がらないと思わせることです。値ごろでは、売りたい投資家も少なくないと思いますが、相場は少数派で動きます。そのため、もう一段高を意識しておくのが良いでしょう。今の大阪白金は、リーマンショック以来の高値であり、当然5550円以上では取り組んでおりません。(売り買いのポジションがないという意味)そのため、踏み上げ(売り方の買戻し)も入りやすいと考えます。
〈過熱した相場は時期がずれ込むとしても修正安へ〉
過熱した相場は、いずれ修正安に入ると予想します。以前からお伝えしているように、10%~15%の修正安を考えています。しかし、時期がずれ込む可能性があります。NY市場では、現在7月限から10月限へロールオーバーが行われております。おそらく、来週いっぱい続く可能性があります。しかも、大阪市場では、26日に新補発会します。それまで高値圏で推移するかは正直分かりませんが、修正安のきっかけになる可能性はあります。
よって、短期トレンドの変化は当面先になるため、もうしばらく慎重に推察するのが良いと考えます。ただし、現物価格が下がれば、話は変わってきます。そもそも、現物価格が下がらないことが、大阪白金への買いにつながったと考えます。