目先の天井がハッキリしない限りは、修正安への期待は薄い。18:17

昨日、米軍によるイラン核施設攻撃を受け、イラン外相は報復への選択肢を検討しているとしたことで、更に中東情勢が緊迫化し『有事のドル買い』『質への逃避』となりました。

 有事のドル買いとありますが、先週末もコメントしたように投機筋の円買い勢力が弱回ったことで、ドル円は147円台まで浮上したと考えます。

 先月から述べていますが、ドル円は146円~150円レンジで推移すると予想しています。明日は、パウエルFRB議長の発言があります。(23時)ただし、トランプ関税やトランプ大統領によるイラン攻撃で、ますます『不確実性』が高まり、利下げしにくい環境と考えます。つまり、パウエル氏の発言で、円高に動く可能性は低いと予想します。

【大阪金】

 大阪金は、大幅高になりました。短期トレードは、先週末に決済となりましたが、中期トレードは買い継続です。売りは決済のみでしか考えていません。先日もお伝えしていますが、『有事の金買い』は瞬間的に買われたとしても継続性はありません。当然、中東情勢緊迫化は売り要因ではなく、おまけとして考えるべきでしょう。

 相場がここまで上昇しているのは、世界各中央銀行がドルから金へ移行しているからと考えます。その背景には、当然財政拡張の存在があります。何が起こるか分からない現代で、やはり実物資産を保有しておく必要があるのでしょう。

 よって、以前から伝えていますレンジを意識しながら、吹き値ではいったん利食いも考えたいと思います。

とは言え、天井を打って下落するといった相場ではないと考えます。6月12日にも指摘しましたが、5月15日安値14758円を押し目だとするならば、そこから10%の上昇である16200円台がいったん利食い場と考えます。

下記のURLは、6月12日のブログです。ご参考にしてみてください。

https://first-traders.com/metal/17607/

【大阪白金】

 大阪白金は、日本時間で堅調に推移し、欧州時間では一気に反発しました。ただし、本日アジア時間でも中国がプラチナ現物を大量に買ったとは思えませんでした。しかも、先週19日・20日と中国筋は、あまり買っていませんでした。

〈当然の動き〉

 こちらは大阪白金日足チャートになります。6月18日に指摘しましたが、それまでの高値5548円を18日に上抜けたことから、5550円以上は真空地帯であり、買戻しも入りやすいと予想した通りの展開になっております。しかも、本日の安値は5553円と、相場の鉄則である前回高値を上回った場合、その高値が下値サポートになる動きを本日も見せました。

〈頭を整理しましょう〉

 

 こちらは、大阪白金週足になります。2019年から2025年までの動きですが、何かお気づきになる点はありませんか?

多少の誤差はあっても、レンジが切り上げっているのが理解できると思います。コロナショックで大幅に下落した後、大阪白金は3000円~4000円のレンジで推移しました。2023年以降は、4000円~5000円レンジに切り上がり、今後は5000円~6000円レンジで推移すると予想します。誤差を考えると、6500円を上値目安と考える必要があります。

〈しかし・・・〉

 しかし、私自身、今の価格で強気しているわけではありません。むしろ、修正安を期待しています。なぜならば、繰り返しになりますが、未だ過熱感が払しょくされておらず、価格修正と日柄修正が必要と考えます。どんな相場にも、修正安はあります。おさらいにはなりますが、10%~15%の修正安が目安です。ただし、5902円が目先の天井とは言い切れないため、今後上値があるか否かは、やはり中国次第と言ったところでしょう。

〈NYプラチナと現物価格の関係性〉

 17時50分時点のNYプラチナは1295ドル、現物は1297ドルで推移しております。今でも、現物価格が先物価格を上回っております。繰り返しになりますが、現物価格が相場をけん引している以上、今のところ修正安を期待することはできません。

 よって、今週はNY市場のロールオーバー、25日大阪白金納会、26日大阪白金新補発会と、投資家のポジション移行が行われやすい時期でもあり、その動きに注目したいと思います。

 これらを簡単にお伝えすると、19日高値5902円が天井と判断することはできず、上抜ける可能も考えておくべきでしょう。目先の天井を確認することができれば、そこから10%~15%修正安を意識していきたいということになります。

※明日、米CFTC建玉明細が公表されますので、そのことについて明日コメントします。

【日経225】

 日経225は、堅調に推移しました。本日の会員サイトで、6月限SQ値38172円をポイントとしましたが、結果上回って終えることができました。ただし、方向性は確認できません。

 そのため、前日高値を上回って終えた場合は、試しに買ってみるのも良いでしょう。ただし、ストップロスは明確に。

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