昨日、パウエルFRB議長は、欧州中央銀行フォーラムで、関税の影響を注視するとともに、今月の利下げの可能性を否定しなかったことで、ドルの上値は重くなりました。ただし、フェドウォッチによると、今月の利下げ確率は19%と、依然として据え置き予想が80%以上占めております。年内の利下げ回数は、3回が優勢です。そのため、ドル円は145円を上回れずにいるのでしょう。
一方、トランプ米大統領は、日本に対し関税を30ー35%にするかもしれないと言及してきました。このことも、ドル売り・円買いの要因になったようです。
そして、同氏がめざす大型減税を盛り込んだ法案が、米議会上院を通過しました。同氏は、7月4日までに法案成立を望んでいるようです。
【大阪金】
大阪金は、本日も堅調な動きを見せました。仮に、米国で大型減税が早期可決されれば、金にとってはプラス要因になることでしょう。それでなくとも、世界的にトランプ関税への影響を考慮し、財政を拡張しております。しかも、FRBが年内2回以上利下げするならば、それも金にとってプラスに働くことでしょう。
つまり、余程のサプライズがない限り、大幅下落は予想しにくいということになります。しかも、昨日も本日も前日高値を上回って終えています。少し時間が必要とも思えますが、新規で売るような環境ではないと考えます。
よって、既に買っている方は、そのまま維持し、前日安値を下回って終えるかだけを毎日チェックするのが良いでしょう。
【大阪白金】
大阪白金は、やはり切り返してきました。先日からお伝えしているように、高値更新後5日間は5900円~6300円レンジ内の動きを予想していました。本日は明確にポイントをお伝えしたいと思います。
まずその前に、おさらいですが、高値付けたあとに3日~5日後、更に高値を更新しているのが、今のプラチナ相場のリズムです。直近高値は6月27日であり、明日で4日目になります。そのため、7月4日の米独立記念日に高値を付けてくるか注目したいと思います。ただし、私の主観ですが、①3割の宝飾品に対する需要増加と南アの供給不安で、さらに高値を更新できるか?②7割の工業品需要は、価格高騰により需要減少が予想される③中国は、ある程度プラチナ現物を購入したと思える。などで、更に高値を買えるのか疑問です。
〈ポイントを明確に〉
とは言え、相場が決めることです。高くても下がらないということは、需要が存在しているということにもなります。それならば、今後どのように見ていくべきか考えてみましょう。こちらのチャートをご覧ください。
先日から掲載していますプラチナ現物の60分足になります。このチャートを見れば、明確だと考えます。先日もお伝えしましたが、6月27日に1375ドルを下回ったことで、現在の上値抵抗線に移行したと考えます。そして、2日間1325ドルでサポートされたため、現在の下値支持線と考えます。これを大阪白金に置き換えますと、6100円が上値抵抗線であり、5800円が下値支持線ということになります。つまり、大阪白金6100円を上抜けた場合は、6319円を試す可能性はあります。一方、5800円を下回って終えた場合は、レンジを切り下げる可能性があります。このことだけは押さえておきましょう。
〈NYプラチナと現物との関係性〉
17時30分時点のNYプラチナ価格は1368ドルであり、現物価格は1356ドルで推移しております。この差12ドルあります。この差が拡大すると、当然現物を扱っている業者は、NY市場にヘッジ売りをしてくることが予想できます。昨日も述べたように、現物価格が軸です。
よって、引き続き様子見とします。正直、今はハッキリしたことが言えません。
【日経225】
日経225は、トランプ大統領が日本に対し30ー35%の関税を課す可能性を述べたことで、朝方は売り叩かれて始まりました。しかし、半導体株等が安値から切り返すと、日経225は底堅い動きを見せました。
昨日もお伝えしたように、6月30日に付けた高値は、2兆円規模の配当再投資によるものであり、今月はその要因は無く、高値を買っていけるか疑問です。しかも、トランプ大統領の発言によっては、売られる可能性も否定できないため、今は静観しておくのが良いでしょう。
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