中国宝飾品業者、金からプラチナへシフトしたが、正解だったのか!?17:34

 昨日のADP雇用統計の結果は、ご存じのように、3.3万人減少(プラス9.5万人増加)ということで、労働環境が悪化している内容でした。本日は、米雇用統計の発表があります。民間の報告と真逆になるケースもあるため、本日の米雇用統計は重視していきたいと思います。ちなみに、市場予想では、非農業部門雇用者数は11万人増加(前回13.9万増加)です。

 ADP雇用統計が、マイナス報告となったため、一気にドルの上値が重くなりました。そして、米金融大手ゴールドマン・サックスは、9月、10月、12月の年3回利下げを予想しております。昨日のADP雇用統計発表後、7月利下げ確率は25.8%(前日19%)と若干上昇しました。

【大阪金】

 大阪金は、本日も堅調に推移しました。ADP雇用統計が悪化したことで、FRBの利下げ期待から金が買い進まれたように思います。

 本日も前日高値を上回って終えたため、買い玉維持とします。そのため、引き続き、前日安値を意識しながら突っ込み買い方針継続とします。私は、いずれ16000円台を定着すると予想しています。

【大阪白金】

大阪白金は、大幅高になりました。

〈昨日のコメント〉

 昨日は、現物価格が1375ドル(大阪白金6100円)を上回ると、大阪白金で6319円を試す可能性があるとしました。その一方で、1325ドル(同5800円)を下回ると、レンジを切り下げる可能性があることも伝えました。結果、1375ドルを上回ったことで、1435.72ドルまで上昇し、大阪白金は6271円の高値を付けました。ちなみに、先日のプラチナスポットの高値は1435.6ドルでした。下記のURLは、昨日のコメントになります。

https://first-traders.com/metal/17827/

〈昨日の動き〉

 昨日18時15分ごろに、400枚近い(200Kg相当)買いが入り、6037円から6063円まで一気に跳ね上がりました。この買いがきっかけになったようです。おそらく、投機目的の買いのようにも思えます。

〈中国の状況〉

 6月29日のプラチナレポートによりますと、中国水貝地区で、200〜300キロの在庫を持つショールームが10カ所以上新規オープンしたようです。
ただし、中国宝飾品メーカーの情報によりますと、6月は既存顧客からの注文が如実に減少したとのことです。
 しかも、プラチナ宝飾品は、ゴールド宝飾品よりも遥かに高い上乗せ価格が設定されており、消費者にとっては不満を抱えているようです。

〈中国の状況を見て〉

 中国宝飾品業者は、おそらく未だ在庫確保に動いていると思われます。ただし、宝飾品需要が付いていかいなと、売り上げが落ち込み、在庫を消化することすらできません。世界的に金は『資産』としての役割でもありますが、プラチナは生活必需品以外のぜいたく品になります。しかも、金の場合は、宝飾品と投資を合わせると世界需要の70%を占めており、素直に相場へ反映します。しかし、白金の場合は、世界需要の35%であるため、まだまだマイナーのように思えます。そのため、既にレーショニング(価格上昇で需要減少)が起き始めているようにも思え、このまま上昇し続けることはイメージできません。

〈世界ETFの動向〉

 世界ETFの6月動向は、5月に比べ、欧州は3.03トン減少、北米4.45トン増加、南ア0.97トン減少、アジア・オセアニア0.02トン増加と、世界全体的に0.09トンしか増加していませんでした。これだけ、プラチナ価格が上昇にしているにもかかわらず、投資需要は伸びておりません。

〈今後のポイント〉

 今上昇している要因は、おそらく投機目的のファンドのように思います。ただし、未だ上昇トレンド継続していること、1325ドル~1375ドルレンジを上抜けたことから、まだ下落するような気配ではありません。明日は、米独立記念日であり、6月27日高値を付けてから5日目になります。明日、もう1日確認する必要があります。

 それと、ポイントを付け加えるとするならば、再び1435ドルを上回れるか、それとも1375ドルを下回るか注目したいと思います。1375ドル(大阪白金6100円)を下回ると、再び売り物が出やすくなると予想します。一切、買いは考えておりません。

NYプラチナと現物との関係性〉

17時30分時点のNYプラチナは1426ドル、現物は1415ドルと価格差は11ドルで推移しております。

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