本日は、昨日公表したWPIC四半期プラチナレポートについてコメントしたいと思います。
WPICが5月19日に公表したプラチナレポートが、こちらになります。
今回のプラチナレポートが、こちらです。
さらに、4月ー6月の価格水準をご覧ください。
4月7日に887.5ドルまで下落した後、6月27日には1435ドルまで上昇しました。この第2四半期のプラチナ需給は、需要が59トン、供給が58トンと示しています。第2四半期の需給バランスは、0.4トン供給不足のようです。
少し時間を巻き戻してみましょう。5月19日のWPICプラチナレポートでは、第1四半期のプラチナ需給は、需要が70.7トン、供給が45.3トンと示しています。需給バランスは、既に25.4トンの供給不足となっておりました。
私自身、この供給不足を見た上で、今年はかなり需給がタイトになると考え、買い方針継続していました。しかし、ここまで価格が下がらないとは予想していませんでした。
ちなみに、第1四半期の大幅供給不足は、南アの鉱山が大雨の影響で洪水被害に遭い、生産量が大幅に減少したためです。
ここで、第2四半期までのプラチナ需給を見ていきましょう。
需要は129.7トン、供給は103.3トンと、既に26.4トンの供給不足になっております。
それで、今回のプラチナレポートを見てみましょう。(上記9月10日分)
WPICは、今年の総供給量を219トンと予想しております。つまり、残りの7月ー12月で115.7トン供給が増えると予想している一方で、需要も115.3トン増えると予想しております。つまり、7月以降、供給と同じくらい需要も増加すると予想しております。ただし、価格が1400ドル前後で推移していることを考えると、この需給見通しは少し強引すぎる量にも思えます。7月には世界ETF保有残高が8トン以上減少しています。この数字は、今回のレポートに含まれていません。
よって、個人的には、価格が1400ドル前後で推移するようならば、リサイクル等の供給が増加し、需要は減少すると思われ、2025年の供給不足は、もう少し緩和すると考えます。しかも、地上在庫が100トンを上回ると、少し市場に安心感を与えるようにも思います。