先月30日日銀会合、植田日銀総裁が記者会見で、金融政策調整に向けては来年の春闘に向けた動きなどを少しデータとしてみたいと言及したことで、ドル円は154円半ばまで上昇しました。その一方で、本日片山財務大臣は、為替市場の過度な変動や無秩序な動きについて『高い緊張感を持って見極めている』と発言したことで、ドル円は153円半ば付近まで値を削りました。
FRBが年内1回利下げの可能性があり、日銀は来年3月まで利上げが見送られる可能性があることから、なかなかファンダメンタルズだけではドル円下落とはいかないようです。ただし、155円以上からは日銀の円買い介入警戒感が意識されることもあり、152円~155円のレンジで動くように思えます。
【大阪金】
大阪金は、やはり20000円を割り込み、そこは買い拾われたようです。繰り返しになりますが、10月20日に大陰線を付けたことから、相場は上昇し続けないと考えています。そのことを前提に、いつもコメントしているつもりです。しかも、1ヵ月前に比べ証拠金は2倍になっており、流石に今までのように買い煽ることはできないでしょう。
日本取引所グループの純金ETFに対する注意喚起は、かなり意味があることだと考えます。
証拠金増額は、国内だけの問題ではなく、NY市場でも増額しています。増額ということは、ボラティリティが大きいために実施される手段であり、証拠金増額したことで徐々に落ち着きを取り戻す考えます。
しかしながら、証拠金増額により、売り買いの板がスカスカになっているため、すぐに落ち着きを取り戻すとは限りません。
ただ、何度もお伝えしますが、10月相場が異常であったことを認識し、相場にマヒしたり洗脳されることが無いよう、ある程度計画をもって買い場探しと、利食いを繰り返すのが良いと考えます。
【大阪白金】
大阪白金は、7200円まで下げて終えました。繰り返しになりますが、10月20日に大陰線を付けたことから、相場が上昇し続けないと考えます。そのことを前提に、いつもコメントしているつもりです。
私自身、ここまでの高価なプラチナに懐疑的な見方をしていますが、インフレ懸念が後退しない限りは、今の価格に慣れるしかないのかもしれません。しかし、10月20日の大陰線と、本日11月4日大陰線が前日安値を下回っております。
前日安値を下回ったということは、10月20日以降、2回のブレーキ痕が確認されたことになります。
買っている方は、注意する必要があります。今までのような相場展開ではないことを改めて認識して頂ければと思います。なぜならば、先週末も指摘したように、売り買いの板がスカスカであり、まとまった売り、若しくは買いが出てくると、一瞬で大きな動きを見せます。このことを忘れないでください。
つまり、金同様、10月の相場が異常だったことを認識した上で、ポジションが大きく偏らないように、利食いを含めて調整する必要があることでしょう。
【日経225】
日経225は、1000円近く下落してきました。本日会員サイトでは、短期トレンドが上向きであるため、52300円以下で買いを提案しました。しかし、価格水準が高いため、買値から500円以下でロスカットするよう促しました。
高値を買いでついていくためには、ロスカットを明確に設定する必要があります。高値は見送るといった考えの方は、わざわざ買う必要はありません。
一つだけ言えることは、本日の下げは単なる利益確定売りの範疇であり、売り転換したと考える必要は、まだありません。