さて、初めに、上記のグラフは何だと思われます?普通のグラフじゃありませんよね。実は、このグラフ、米国10年物国債の大口投機家(ヘッジファンド)のネット(売りと買いの差)ポジションを表したものになります。昨日の米国10年物国債利回りは、2.962%でした。米国10年物国債利回りは、今年1月下旬から一気に上昇、そのためドルインデックスは下げ渋りながら、5月中旬以降上昇に転じました。それらの動きと逆相関したのが、NY金です。つまり、今の急落の要因は、当然ドル高の影響ですが、紐解きますと、米国10年物国債利回りの上昇が背景である事になります。
再度、上記の棒グラフをご覧ください。利回りのグラフではなく、米国10年物国債グラフになります。0を境に、上に位置している場合はネットロング(買い越し)、下に位置している場合はネットショート(売り越し)という事になります。明らかに、今年に入ってから、大口投機家のポジションは、売り越しになっています。これは、大口投機家が米国利上げ観測により、長期国債を売りまくったことが背景にあります。そのため、利回りは急上昇しました。
さて、このままの状態(売り越し)が続くのでしょうか? 米トランプ大統領は、FRBの利上げを否定しており、日本時間2日午前3時のFOMC声明文で文言が若干緩和気味に変化するかが、今回のFOMCのポイントになることでしょう。いずれにしましても、同氏はドル高をけん制した発言をしており、米国10年物国債のポジションが整理されるのに、それほど時間はかからないと予想しております。
よって、東京金も買い主体で考えていこうと思います。因みに、昨日の東京白金の買いはヒットしました。ここからは駆け引きを使いながら、買いポジションを維持していきたいと思います。
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