以前からお伝えしておりますが、東京金、東京白金ともに上昇の勢いがなくなりました。東京金に限りましては、一週間前からテクニカルが売りになったため、なかなか積極的には買いにくい相場となりました。白金も、昨日原油が大幅急落したため、上昇するには少々日柄が必要になったと考えております。
しかし、私は買いのスタンスから売りのスタンスに切り替えるつもりはありません。このまま、東京金が暴落するとは思えず、白金も同じです。
商品先物相場は、常に先取りしながら動きます。今回の原油は良い例です。米国がイランへ再度制裁を科すことトランプ米大統領が発言してから、ほぼその材料のみでNY原油は77ドル近辺まで上昇しました。そのため生産者は増産を考え、需要は手控える結果となり、蓋を開けると在庫がジャブついていることが明らかになりました。1か月半、原油価格急落が止まらなくなりました。
すべての商品に言えることですが、価格は当然買われすぎ、売られすぎを演じます。これは、投資家のポジションの偏りや、ファンドの積極的なポジション取りによって形成されます。その行き過ぎを生じた方が、価格に対する考え方が変わってきます。例えば、NY白金が8月に750ドル台まで下げたことにより、実需は買いたいと考え、生産者は採算コスト割れに備えて行動を起こす。それが、需給になります。価格が戻したのは、需給のバランスが整った表れだと思います。そうなりますと、価格がまた下げるでしょうか?むしろ、安値で需要を呼び込んだわけですから、相場の流れでは高値で需要の落ち込みを確認するような動きを予想しています。
今でも安値では、中国の実需と思われる買いの手が入っているように思います。つまり、今の800ドルでも需要はあるということになります。そのため、私は弱気したくはありません。冒頭で述べましたように、日柄(時間軸)がもう少し必要と思いますが、買いのスタンスで臨みます。
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