中国は、白金を買い付けている。自動車触媒として。

 東京白金は、ようやく買いチャンス到来と考えております。東京市場の一般投資家は、買いに傾いているため、上値では売り物が出やすい一方で、今後は底堅さを見せると予想しております。

 各国の排ガス規制による電気自動車へのシフトが、ここ数年の白金下落の要因とされてきましたが、果たしてそこまで白金の自動車触媒需要が落ち込んでいるのでしょうか?ある資料を見ますと、世界の白金自動車需要は年間100トン前後であり、2008年を境に減少していることは事実です。2017年7月に仏マクロン政権は、2040年までにガソリン車とデーゼル車生産を止めるとし、その後上値が重くなりました。しかし、このことは全て思惑と先取りの中で動いているように、私は思います。もしくは、そう言いつつ、白金の安値歓迎している筋がいるのかもしれません。

 1999年からの世界の自動車触媒需要を見ますと、欧州需要は2009年に年間40トンを下回りましたが、その後40トンをなんとか維持しております。ここ最近自動車触媒需要が伸びていますのが、中国です。中国は2009年から徐々に需要が増加しております。2018年は10.6トンの見通しとなっております。

 皆様もご存知のように、白金はデーゼル車、パラジウムはガソリン車の触媒に使用します。世界の自動車販売台数を見ますと、7対3でガソリン車がデーゼル車を上回っています。そのため、パラジウムの触媒需要は、白金の2倍以上となっております。そのため、価格は400ドル以上パラジウムが高くなっております。中国は、排ガス規制をさらに強化する姿勢を見せていることもあり、恐らく高価のパラジウムよりも安価な白金に、需要が増加すると考えています。今年に入り、NY白金は安値を切り上げると予想しております。

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上記のチャートを見ましたら、一目瞭然と思います。NY市場では、揉み合いを上抜けたため、ファンド売りポジションの買戻しが入ったと考えております。ファンド売りポジションの買戻しだけでは、相場の上値は限定的であるため、下押しもあると考えておりますが、その下げた場面では買い拾っていくのが良いでしょう。

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