本日、ほとんどの商品が上昇しております。中でも貴金属は大幅高となりました。本日の主役は、東京金です。
かなり相場が過熱しております。正直4700円から4600円に押してを入れてから4800円~5000円まで上昇するとイメージしておりましたが、本日の動きは春高相場の一番天井を形成するような動きに思えます。そもそも金の上昇は、先月末のFOMCからスタートしたと考えております。バランスシートの規模と構成内容を変更する用意があるとした声明文を公表したことや、パウエルFRB議長が利上げの根拠が若干弱まっている発言したことなどが、市場を一気にハト派にさせたように思えます。そのため、ドルの上昇に限界があり、NY金は1300ドルを上回ったことからファンドの買いが集中し、1350ドル目前まで上昇してきました。
<それだけで上昇したわけでもありません。>
米中通商協議が始まり、それに対する期待感が市場に広まっているようです。米トランプ大統領は、その件に対し手応えを感じており、米国側は中国に対し人民元安を安定化することを要求した為、更にドルの上値が抑えられたと考えます。そのため、ドル安・NY金高となりました。
<ただし、それだけで4700円後半まで上昇したわけではありません。>
昨日、日銀黒田総裁が物価目標に達しないならば、追加緩和を検討すると発言したことで、ドル円が110円後半まで上昇しました。そのことから、東京金は買われやすくなりました。ドル高円安に進みやすいのも、日本の一般投資家がドル売り・円買いのポジションを持っているためと考えております。
<それならば、米ETF保有残高が半月で31トン減少したにもかかわらず下がらないのか>
それは、やはり世界中央銀行による金購入が増加しているからのように思います。中国は、ドルの持ち高を減少させ、金を購入しているようです。しかも、昨年12月にロシア中銀は46トン購入し、インド中銀・カザフスタン中銀も5~6トン購入していました。既にETF減少をカバーしており、相場を支えていると思われます。
しかしながら、相場のテクニカルの買われすぎ、売られすぎは、その中で動いている投機マネーの存在です。投機マネーの偏りが大きいほど、行き過ぎの相場を演じます。その修正は必ずあると考えています。明日の午前4時までは大きな動きはないと思いますが、一旦押しを入れても良い時期と予想しております。
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