昨日コメントでは、東京金はNY金次第とし、NY金の上値が重くなると予想しているため、東京金も売りスタンス継続としました。
本日の東京金は、昨日メイ英首相がEU離脱交渉について、合意を得て離脱するのが英国にとって得策と発言したことで、ポンド・ユーロともに上昇し、その反面ドル・円が売られる格好となり、堅調に推移しました。しかも、米中貿易交渉も最終合意に近づいていると報道されたことから、ドル円は堅調に推移したことも、相場を支えた要因になりました。
さて、東京金ですが、大きく崩れる要素は今のところありません。ただ、未だ売りスタンスは不変です。と言いますのも、昨日もコメントしましたが、米国金ETFは2日間で16.16トン減少しており、直近で言いますと3月8日以来の水準まで減少しております。3月8日のNY金は、高値1301.3ドル、安値1285.6ドルであり、その価格以上の金ETFは売却したことが予想されます。つまり、1300ドル以上を買い上げた金ETFは、今は存在しないと考えております。
しかも、先月のFOMCにより市場は完全にハト派姿勢となり、利下げをも予想する声が出ているにもかかわらず、NY金の上値は重くなっております。私たちが金の買い要因と思っていたハト派材料も、今では出尽くし感があります。仮に米国経済(米雇用統計)が良好な数字となり、利下げ予想が後退、若しくは年1回の利上げ予想が浮上するようならば、NY金は〇〇〇〇ドルまでファンドの新規売りによって、叩かれる可能性があります。
そのような動きがない限りは、正直上昇の伸びしろはないと考えております。底を打って上昇に転じたハト派材料は更なる上値をトライしますが、天井を打って下げ始めているハト派材料は単なる戻り(反発)になるケースが多々あります。そう考えますと、NY金の当面のレンジは、〇〇〇〇ドル~〇〇〇〇ドルと予想できます。
まだ上下ブレる可能性がありますので、高値を買わず、安値を売らずで対処していくのが良いでしょう。
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