東京金は売りスタンスで臨んでいますが、やや相場は下げ渋りを見せています。
先週末の米雇用統計は、米農業部門雇用者数が事前予想を上回りましたが、平均時給は下回ったことで、ドル・NY金共に方向感がなかったように思います。しかしながら、米トランプ大統領が「FRBは量的引き締めを停止し、利下げするべき」、「米金融当局は量的緩和にシフトすべき」と発言したことから、ドルの上値が重くなり、NY金は1300ドルを回復することとなりました。
目先的には、やや内外ともに下げ渋りを見せる可能性があります。ただし、米トランプ大統領がそのような発言をしたからと言って、マーケットがNY金の高値を買い上げるとは思えません。むしろ、再びハト派色を強めることにより、売り場を提供するように思います。
日本時間11日午前3時にFOMC議事録があります。3月20日のFOMCでは、当局者17人中11人が年内政策据え置きとの見方であったため、年内の利上げ確率が一気に下がりました。しかも、9月には保有資産縮小を終了させるということも、マーケットに安心感を与えたように思います。FOMC議事録でタカ派な内容が出るとは思えませんが、ハト派色がやや緩和されますと、NY金は再び1300ドルを割り込むことが予想されます。
ただし、FRB金融政策ハト派に加え、イギリスEU離脱に対して未だ難航を示しているにもかかわらず、投資資金は流出しております。投資資金が戻ってこない限りは、正直NY金の上値は限定的と考えております。
今は、一進一退の攻防戦。それに対し、上昇するのならば、一度安値を出すと、私は予想しております。そのため、売りを手じまったとしても、再び売り狙いで行きたいと思います。
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