東京金は、売りスタンスとお伝えしておりましたが、なかなか思うような動きをしてくれません。昨日も米住宅着工件数が予想を下回ったことで、市場は米住宅販売に注目し、中国が昨年1年間(2018年4月~2019年3月)で56%米住宅購入金額が減少したことを受け、米中貿易摩擦の影響からNY金が買われたように思います。当然、その材料だけではありませんが、銀価格上昇も、それとIMF年次報告でドルについて6-12%過大評価されていることが指摘され、ドル安・NY金高になったようにも思えます。
さて、今後の動きですが、米中貿易摩擦懸念イコール利下げの構図は変わらないため、やはり今月のFOMCまでは大きなレンジ相場と考えております。米国が中国へ第4弾の追加関税を発表しない限りは、上昇も一時的と考えております。
上記のチャートは、NY金日足に出来高を組み合わせたものです。白枠は、この相場をけん引したファンドが、どの時点から買い始めているかを確認するために付けました。この相場が上昇、つまりファンドが買い始めたのは、NY金1300ドルを上回ってからのようです。しかも、米中貿易摩擦懸念から、米とランプ大統領がメキシコにも関税を課すとしたことをきっかけに、NY金1350ドルを上抜けたことからファンドは買い増ししたようです。そのように考えますと、今の相場は、1350ドルを下回らないと見ております。ただし、ここから更に買い煽ることが出来るのか、疑問です。かなりの投資資金が、既に金へ流入しており、上昇したとしても、追随買いはなく、利食いを促す相場もあると、今でも信じております。それが、FOMCでしょう。FOMCまでは、あまり下落は意識せずに、売りの勝負どころを窺っていきたいと思います。
東京白金は、買いスタンス継続です。未だ、南ア・労使交渉の材料は入ってきておりませんが、労働組合側と鉱山会社側との話し合いが、すぐにはまとまらないと考えており、そのため内外で売り込んでいるファンドのショートカバー(買戻し)が、今後出てくると予想しております。
上記のチャートは、NY白金日足に取組みを組み合わせたものになります。取組みを見ますと、ピークから減少しているのが理解できます。この取組み減少は、売り方ファンドの買戻しによるものではなく、売り・買い両方の決済によるものになります。つまり、安値を売り叩いたファンドは、買い戻しておりますが、未だファンドは売りポジションを維持していることになります。(85%売り保有)しかも、ファンドが売り始めたのは、ちょうど今ぐらいの価格帯になります。そのため、ここから反発しますと、買いが買いを呼び込む動きになると考えております。
よって、買いポジションは維持していきます。
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