昨日の米国市場は、バイデン米大統領の新たなインフレ抑制経済対策(ガソリン税減税)検討や、リセッション(景気後退)は不可避ではないとの発言により、市場に安心感が広がり、金融商品全般売りポジションの買戻しが入ったようです。しかし、市場はネガティブな声が多く、株式市場はまだリセッションリスクを十分に織り込んでいないとの見方や、本日22時30分にパウエルFRB議長の議会証言が予定されていることから、本日の日本市場では売り優勢の動きとなりました。
本日パウエルFRB議長の議会証言は、タカ派的な内容になるとの見方からドル高となり、そのため貴金属市場は上値の重い展開となりました。同氏の議会証言の原稿は、21時に公表されるようです。
本日英国CPIの発表があり、予想通りの数字でしたが前年比9.1%上昇と、高水準を維持しておりました。そのため、8月4日の同国金融政策委員会で、0.5%、若しくは0.75%利上げの可能性もあるとの見方が浮上しました。
世界各国中央銀行は、インフレを抑制させるために、大幅利上げを意識させる流れとなっております。ちなみに、ここ2日間は期待インフレ率が低下しております。これだけ利上げ・利上げを意識させているため、原油価格が下落し、インフレが鎮静化した場合の反動も大きいように思います。
本日は、FRBの大幅利上げ、今後も利上げ続く可能性があり、ドル高の流れ継続、その影響が貴金属に表れているか、検証してみたいと思います。
その前に、昨日の大証白金60分足で、上値抵抗を抜けたことで4083円まで上昇しましたが、その後4000円前半まで失速し、上抜けたことが否定されました。一時的でも4000円を割り込む突込みもあるかもしれません。NYプラチナが960ドルを上回れば、新規買いも入りやすいと予想しましたが、955ドルどまりで失速したため、未だ920~950ドルレンジを抜けだせない状況です。
さて、こちらのチャートをご覧ください。
こちらのチャートは、上からドル・インデックス、NYゴールド、NYプラチナの日足チャートになります。4月から5月中旬までドルが上昇し、NYゴールドとNYプラチナは時間差で下落しました。この時期は、価格が高水準であったこともあり、大幅下落でした。
貴金属が時間差で下落した要因は、まだNYダウが34000~35000ドルを維持していたことから、過度な利上げによるリセッションが意識されたいなかったためと考えております。
そして、6月に入ってからもドル高となりましたが、NYゴールドとNYプラチナは、それほど反応しておりません。当然、ドル高は米国市場の上値を重くさせますが、価格次第では下げ渋りを見せるということになります。
ドル高で下げ渋るということは、NY市場で底値圏に突入していると、私は判断しております。(別の要因が出現しない場合)
私自身、大証金、大証白金ともに買い方針です。ただし、未だ市場の足並みが揃っていないため、高値を追う相場ではないと理解しております。
話は前後しますが、昨日のNYプラチナ市場では、大口投機家の買戻しが出たように思います。しかし、ドル高により、再び売り直されたように思います。NYプラチナ日足チャートをご確認して頂くとお分かりになりますが、ドル高の影響でNYプラチナの低空飛行が続いております。
本日のパウエルFRB議長の議会証言で、先日のFOMCで0.75%利上げについて言及、市場はタカ派的な発言が行われると予想していますが、同氏が市場混乱を防ぐため、市場に安心感をもたらす発言をした場合、私の予想ですが、今後は金融商品全般安易に売り叩くことができなくなることでしょう。
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