昨日パウエルFRB議長が、ECBパネルディスカッションで、米国経済は金融引き締めに耐えられる状態であり、物価安定に失敗する方が大きな過ちであると発言したことで、来月のFOMCで0.75%利上げが濃厚になりました。しかも、ドルの水準には責任を負うことはないと強調したことで、ドル高・円安が進み、再びNY市場の上値が重くなりました。本日、PCE(個人消費支出)の発表が21時30分にあります。来月16日までは、不安定な動きが予想されるため、注意しながら対応するのが良いでしょう。
昨日の大証貴金属市場は、やはり一筋縄ではいきませんでした。昨日コメントしたように、2日前後の反発は売り物が出やすいとお伝えし、金も白金も上髭線で取引終了しました。
大証金は、買いスタンスですが、高値を買う相場ではありません。新規買いをするのであれば、7800円台と考えております。引き続き、逆張りの買い主体で臨みたいと思います。
昨日NYプラチナが930ドルを上回りましたが、パウエル氏の発言により失速してしまいました。大口投機家の買戻しは、ある程度入っていたように思いますが、新規買いする材料がないため、再び900ドル前半まで売られております。どんな理由であれ、上昇分を帳消しにするということは、もうしばらく時間が必要と考えるしかありません。引き続き、終値ベースでNYプラチナ930ドル以上、大証白金3970円以上がポイントになることでしょう。買いスタンス継続です。
日経225は、現在の水準が売られすぎになります。せっかく昨日空売り比率が53%まで上昇したにも関わらず、本日下落したことで46.5%まで低下しました。つまり、買戻̪しではなく、利食いになったようです。再び売り込むか注目したいと思います。
本日は、以前にも指摘しましたが、ドル円についてコメントしたいと思います。
あくまでも私の見解であるため、ご参考程度にしてください。
こちらのチャートは、ドル円日足になります。メディアに出演しているコメンテーターの方が、大口投機家のポジションが円買いに傾いてきているので、円高に注意と伝えておりました。しかし、私の持論では、大口投機家が天底を作ると考えており、むしろ円売りがマックスに傾いた方が、円高になりやすいと思います。あくまでも私の見解です。(以下のポジションは、円に対するものになります。円買い=円高、円売り=円安を意識したポジションになります。)
①の大口投機家ポジションを確認しましょう。3月16日~3月22日のポジションになります。買いは36,676枚、売りは115,158枚です。ドル円は、その後も上昇しております。
続いて、②は4月6日~12日になります。そこの同筋ポジションは、買いが9,925枚、売りが121,752枚と、買いポジションが減少したことが理解できます。ただし、その後もドル円上昇は止まりません。
次に③です。こちらは、5月4日~10日の期間であり、買いは11,196枚、売りは121,650枚というポジションになっておりました。この後、ドル円は修正安を演じました。
今はどうでしょうか?6月21日時点で、円買い35,864枚、円売り94,318枚というポジションであり、円売りに対する過熱感がありません。むしろ、円高を見込んで買いを入れております。先ほどお話ししたように、このような状況で、ドル円が反転するとは思えません。当然リスクオフで、円が買われることもあると思いますが、そこは円売りチャンスと考えております。
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