昨日日本時間19時すぎにイングランド銀行は、期間20年以上の普通国債を対象に、1日最大50億ポンド(約7800億円)を買い入れるオペを来月14日まで行うとし、量的引き締めの保有国債売却を10月31日まで延期すると発表したことで、米長期国債利回り低下、NYダウ反発となりました。金融商品全般買戻しが入ったように思われます。
米国債利回り低下は金融商品全般にとって好材料ですが、このまま利回りが低下するとは思えません。再び、米国債利回り上昇が予想できます。
ちなみに、フェドウォッチによる0.75%利上げ確率は、61.2%です。昨日の19時以降は、0.5%利上げ確率が上回っておりました。そのこともドル安につながったように思います。ただし、ここにきて再び0.75%利上げが意識され始めております。
今月のFOMCで、2023年末のFFレート見通しを4.6%としており、米国2年物国債利回りが4.4~4.6%まで上昇しても不思議ではありません。昨日のコメントで、未だ米国債利回りは上昇すると予想した矢先に、イングランド銀行のニュースが入り、腰折れした相場になりましたが、引き続きドル高、国債利回り高を予想しております。
【大証金】
大証金は、やはりNY市場で大口投機家の売り圧力が強かった分、本日大幅反発を演じました。戻り売り方針を継続しておりましたが、昨日私の予想レンジを上抜けたため、ここからは逆張りで対応していこうと思います。ここまで上昇しますと、余程のことがない限り、NY市場で1600ドルを下回ることは困難でしょう。私はNY市場1600ドルを予想していましたが、昨日1620ドルまで下落し、ドル安によって1670ドルまで反発したことを踏まえると、次にドル高に振れたとしても大口投機家が今回の倍以上売り叩かない限り、1600ドルを下回ることは困難と考えております。
以前にもコメントしましたが、ショック安で大幅下落相場は、大口投機家が買いにかなり傾いているときに起こりやすい。なぜならば、買いポジションの手仕舞い売りと新規売りが出やすいからです。CFTC建玉明細を見ますと、20日時点で約65000枚の買い越しとなっておりますが、買いで持っているのは恐らくインデックスファンド(長期ファンド)であり、ヘッジファンドは売り叩いているように思います。
大証金の高値を追いかけるつもりはありませんが、数日間相場が下げ渋りを見せるようならば、突っ込んだところを買い拾ってみるのも良いでしょう。冒頭でも述べたように、私はドル高、米国債利回り上昇をまだ予想しているため、反発場面では利確も視野に入れた方が良いでしょう。このような相場で、上昇大相場はないと考えております。
伝わりにくい点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
【大証白金】
大証白金は、難しい相場になりました。まだ、私の予想レンジ継続しておりますが、昨日NY市場で820ドル台で下げ止まったことを考えると、そこから下落を考えるには、揉み合いの時間帯が必要になると予想します。今回は、前回ほど大口投機家が売り叩いていなかったこともあり、870ドル目前で失速しました。11月会合でFRBの大幅利上げが予想されている以上、NY市場で900ドルを上回ることは困難と予想します。ここからの数日間は逆張りで対処するのが良いでしょう。
【日経225】
日経225は、昨日ここからの安値は買いで考えるのが良いとコメントした矢先に、下がらず大幅反発しました。下値で新規買いの指値を出していましたが、成立しませんでした。株にとって、米国債利回り上昇が圧迫要因になります。昨日は、利回りが低下したことで、内外の株価指数が大幅高しましたが、冒頭でも述べたように、このまま利回り低下は予想しにくいため、再び売り直される可能性もあると思います。よって、ここからまとまった下落があれば、買い拾っていきたいと思います。ただし、まだリバンド狙いです。
お分かりにくい点もあるかと思いますので、その時はお気軽にお問い合わせください。TEL 080-4653-1005(高橋)
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