先週末の米経済指標(ISM製造業景況指数・ミシガン大消費者態度指数)が、市場予想を下回ったことで米国利下げ先送り見通しが後退、米長期利回り・ドルともに低下しました。
円は、引き続き3月中旬まで高くなることを予想しております。詳しくは、以前のブログをご覧ください。
【大証金】
大証金は、先週まで8820円以下は買い拾い、買値から50円~70円で利食い方針とし、大相場を期待している方は様子見をした方が良いとコメントしました。しかし、先週末に米経済指標が弱含み、NY金2100ドル近辺まで上昇したことで、一気に昨年12月4日の高値10028円を上抜いてきました。遅かれ早かれ10028円を上抜くと予想していましたが、予想以上に急ピッチと考えております。
ただし、大証金が昨年1028円の高値を付けた時、NY金は2150ドルまで上昇していました。国内は高値更新しましたが、米国市場では高値更新していないことになります。今のマーケットは、重要米国経済指標が市場予想を上回るか、下回るかで態度を変えてきます。今週末米雇用統計の数字が、市場予想を上振れすれば、NY金が押し目を入れると考えます。
大証金10000円台は、短期買われすぎの領域であり、今回買えなかった方は一息ついても良いでしょう。押し目があるは分かりませんが、押し目を待つのが良いと考えます。押し目が無ければ、新規買いは見送ります。押し目で買う場合は、ストップロスは必須です。
買えないから新規売りをするのは控えていきたいと思います。なぜならば、NY金は高値を更新していないことと、大口投機家は買い始めたばかりであるからです。NY金日足チャートで、先週木曜日2月29日のロウソク足を意識してください。
【大証白金】
大証白金は、NY金価格が買われたので、NY市場から反発したように思います。ただし、上値の重い展開には変わりありません。先週末公表の米CFTC建玉明細を見ますと、2月27日までの1週間分で、大口投機家の買いポジションは2607枚減少し、売りポジションは2287枚増加していました。その後の取組高を見ますと、同筋の売りポジションが増加しており、おそらく2月29日時点では買いポジション、売りポジションともにほぼ同枚数だったように思います。
しかし、先週末3月1日のNYプラチナ反発時に、推定出来高が43554枚と大商いだったことから、再び大口投機家のショートカバーが発動したように思います。その分、再び同筋が新規売りを仕掛けることも考えられるため、少なくとも2~3日は下振れを意識しておくのが良いでしょう。
安値から切り返したからと言って、安易に底打ちしたと判断するのは時期尚早です。NY金が41ドル上昇したにもかかわらず、NYプラチナは4ドルしか上がれなかったことを評価すべきです。むしろ、NY金がマイナス圏で推移し、NYプラチナがプラス圏で推移した場合は、底堅さを感じて良いと考えます。
いろいろと述べましたが、方針に変わりはありません。引き続き、大証白金4200円台は、買い仕込みで臨みたいと思います。
【日経225】
日経225は、40000円を上回ってきました。今週末、メジャーSQを控えているため、本日から木曜日までは売り買いポジション整理が行われると予想します。そのため、水・木曜日に踏み上げる可能性もあります。そのように考えると、今週は慎重に相場を見ておく必要があります。中期は様子見とします。