相場の原理原則を理解しましょう。11:05

【相場の原理原則を理解しよう】

 需給を意識するならば、需要増加による需給ひっ迫は下値をイメージ、供給過剰による需給緩和は上値をイメージするのが相場の鉄則です。(需給ひっ迫しているから上昇し続ける考え方は間違い。底値を切り上げるイメージです。需給ひっ迫の理由を検証してみる必要があります。例えば、需要増加・供給横ばいの需給ひっ迫ならば、価格によって需給は変化します。)

 需要増加による相場上昇は、大口投機家が買い煽った結果であり、価格上昇で現物売りがでやすいのも事実。初歩的なことですが、1000円の商品が900円に下落すると、需要増加・供給減少します。一方、1100円に上昇すると、需要減少・供給増加します。これが、物の価格を決めます。そのため、供給が枯渇しない限り、高価なものに需要は集中せず、上昇に限界があります。

 一番分かり易いのは、プラチナです。金や株式は、物というより、資産になります。今伝えたことは、物の価格を決める原理です。

 私のコメントを常時ご覧頂いている方は分かると思いますが、大証金は2022年から買い目線としてきました。いずれ5桁まで上昇すると予想していたので、売りは決済のみのコメントでした。

 一方、大証白金は昨年7月から買い目線でコメントしました。大口投機家ポジションが売り買い均衡になっていたことに加え、NY市場が900ドルを下回っていたことから、ショック安はないと判断したためです。今年5月22日からは大天井を打ったと判断し、それ以降売り目線でお伝えしてきました。(5月22日に掲載しています)

 もう一つの相場の鉄則は、大天井を打った相場は大底を打つまで安いということです。相場の天井は、大口投機家(ファンド)買い・大口当業者(現物業者)売りです。大底は、その反対です。全てにおいて言えることですが、高値を付けて下落してきた相場は、ある程度現在の需給と期待を織り込んだことになります。期待の分は、2度、3度続きません。そのため、NYプラチナ市場の場合、以前にも指摘しましたが、大口投機家と大口当業者のボジションが重要になります。

 つまり、買われすぎ・売られすぎの相場を作るのは、大口投機家ということになります。現物を扱わない大口投機家は、反対売買による決済のみです。しかも2〜3ヶ月でポジション入れ替えします。そのため、その期間で勝負がつきます。大証白金は、5月20日に大天井を打ったことからXデーを8月15日前後と予想しています。(ファンドの解約45日前ルールも含む)

状況に変化があれば、当サイトにてお伝えします。

私も損決済はします。ただし、方向性を意識してブレずにトレードしています。このサイトで、何かしら相場のヒントを得て頂きたく思います。

 私達がどう思うかではなく、大口投機家がどう動いているかが重要です。同筋が、何をネタ(材料)にして動いているかを考えることができれば、大きな失敗はないと考えます。材料で相場をトレードすると、大きな損失を出すことになりますので、メジャーな材料だけ把握しておけば良いと考えます。

 私は、金やプラチナの専門家ではありません。トレードの専門家です。そのため、金やプラチナに詳しくなる必要はありません。ある程度の需給と自国通貨を把握するだけで、トレードは成立します。それよりもテクニカルを勉強した方が、利益に直結します。

 テクニカルは、①前日高安を当日終値で上回ったか、下回ったかが、一番重要です。一番は、ロウソク足を理解することで、相場が教えてくれます。
②必ず25日、25週、25月移動平均線に回帰するということです。どんなにかけ離れても必ず回帰します。これが相場の修正です。修正高や修正安は、そういう理屈になります。

日足は中期、週足は長期、月足は超長期です。当然時間軸が異なります。森を見て木を見る、若しくは木を見て森を見るのが良いでしょう。


③休むのも相場です。正直、今回のように売られすぎの中で、短期トレンドが下向きになっている時は、戻らない限り売れません。そういった相場を無理にトレードする必要はないと考えます。大きなリスクを背負えるならば、リバンド狙いで買うのもありです。ハイリスクにはハイリターン、ハイリスクで終わることもあります。

【大証金】

 大証金は、昨日反発しましたが、再度売り叩かれたように思います。これが時間軸です。つまり、昨日のように大幅安を演じた相場は、当然高くなると売り物が出やすい時間帯ということになります。昨日もコメントした通りです。

しかも、為替を理解するならば、円安は国内価格コストアップ、円高はコストダウンです。国内相場の上昇・下降は、NY市場次第ということです。当然、為替との相殺もありますが、NY市場が上昇に転じない限り、国内市場の大幅高は考えられません。

そのNY市場では、昨日出来高が推定396954枚でした。40万枚は超えてきませんでした。しかも、おそらく8月限から12月限へロールオーバー(限月乗り換え)が行われていると思います。価格が下落してのロールオーバーであるため、もう一段安が考えられます。

繰り返しになりますが、買い目線であるものの、未だ強気はしていません。

【大証白金】

 大証白金も上値の重い展開になっております。NYプラチナ市場で936.7ドルまで下落しましたが、出来高は推定28161枚と低調です。つまり、NY市場においての大口投機家ポジションは、あまりほぐれていないように思います。

 中期的に売られすぎの水準であるため反発があっても良いと思いますが、未だNYプラチナの反落には注意が必要と考えます。

よって、売り目線ではありますが、4600円台からは弱気するつもりありません。

【日経225】

 日経225は、やはり38000円台が重いようです。昨日も述べたように、31日日銀会合までは、大幅上昇は考えられません。仮に、日銀が同会合で、利上げを先延ばしにした場合は、ポジティブサプライズになることでしょう。ただし、市場予想範囲内の結果ならば、当面の上値は期待できません。いずれにしても、8月決算発表が影響してくることでしょう。

 よって、昨日も述べたように、日銀会合まで反発したところは売り狙いで対処するのが良いでしょう。

 

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