日米金融政策の発表を終え、簡単にまとめたいと思います。
日銀=政策金利を0.25%程度に引き上げ、月間長期国債の買い入れ予定額は、毎四半期4000億円程度ずつ減額し、2026年1月~3月に3兆円程度とする計画を決定。
植田総裁記者会見では、今回の利上げが日本景気を悪化させる要因にはならないと考えており、データ次第ではもう一段の利上げも。
FRB=政策金利据え置き。
パウエル議長の記者会見では、9月FOMCで利下げが選択肢になる可能性はあると伝え、今年はゼロから数回の利下げの可能性が考えられるとしました。
このように見ても、日米の金融政策が真逆であるということになります。日本は金融政策正常化とインフレ率2%を目標に利上げをしていく構えです。一方、FRBは、インフレが鈍化傾向にあるため、景気が減速する前に利下げをしたいとの構えです。
私は、以前からいずれ140円~150円まで円高が進むと予想していました。その判断材料は、海外投機家による過度な円売りに対し、日米要人のけん制発言。しかも、日米金融政策が変化している現状で、今後円安に動くのは困難と予想していました。
https://first-traders.com/metal/14922/
↑7月18日のブログです。
150円を割り込む円高に動いたことで、国際商品がコストダウンすると考えます。従来の相場を意識するよりは、これからの相場をイメージした方が良いと考えます。
【大証金】
大証金は、昨日コメントした時より、若干戻しているようですが、円高の影響から12000円を上抜けて上昇するのは困難と考えます。
以前私は、今回大証金が12679円から11621円に下落した際、いずれレンジ相場に移行すると予想しました。その理由としては、相場は必ず上下に動いた場合、揉み合いにてエネルギーを蓄積するケースがあります。大証金を弱気しているわけではありませんが、もう一段安があっても不思議ではありません。正直、大証金のチャートは悪すぎます。しかも、現時点で前日安値を下回っております。このまま下回って取引終了した場合は、直近安値11621円近辺まで下がる可能性があります。
私が、前日の高安についてコメントしなかったとしても、毎日そのことだけは確認した方が良いでしょう。相場のことは、相場に聞いた方が良いです。
【大証白金】
大証白金も大幅安となりました。やはり、円高が国際商品のコストダウンにつながったようです。一番懸念していたことです。
私自身、〇〇〇〇円台でリバンド狙いの買いとしましたが、あくまでもリバンド狙いです。今のところNY市場の上昇余地と急激な円高の反動などで、大証白金反発も考えられますが、以前のように上昇し続ける相場はイメージしていません。
ドル円が140円台へ定着すると、NY市場の動向次第で、直近安値を下回ることもあります。
繰り返しになりますが、私は5月22日に内外プラチナ大天井を打ったと判断し、それ以降売り目線で臨んでいました。しかし、4600円台が中期売られすぎの領域に突入したため、リバンド狙いの買いとしました。しかも、このまま進むと8月15日前後がXデーになる可能性があると予想しました。既に一年間の天井は打っていると判断しているため、一年間の大底を打たない限りは、ある一定のレンジ相場を意識しておいた方が良いと思います。
今のNYプラチナ反発は、おそらく大口投機家のショートカバーによるものと判断しております。それが一巡するまでは高いと考えますが、一巡した場合はNY市場が反落する可能性が出てきます。円安がサポートにならない場合は、まともに大証白金の反落も予想できます。
お客様・会員様には、内外のプラチナを分析し、レンジ幅を予想、お伝えします。
ここは臨機応変にトレードするのが良いでしょう。
【日経225】
日経225は、大幅安になりました。とは言え、日銀会合前の価格に戻ってきたことになります。正直なところ、昨日の39000円台は行き過ぎで、予想外だったため、頭の中を整理するのに一日かかりました。
やはり、強気はできません。円高一巡で、日経225が買い戻されることがあったとしても、日銀の利上げにより、日本株の上値が重くなる可能性あります。今までは、金利がほぼゼロであったことから日本株投資が増加傾向にありましたが、0.25%にしたことで海外勢の買いが、以前より入りにくなると予想します。
いずれにしても、今は売りの意識を持って臨みたいと思います。