相場への取り組み方。土曜日編11:50

【相場への取り組み方】

 買い相場であったり、売り相場であったり、良いときは何もせずとも良い。私が言う必要はありません。ただし、考えてみてください。バブルを・・・。日本人は高いときに大きな利益を得て、さらに高くなったところでは買いにくく、やっと下がってきたから買い始めた投資家は数知れず。こういった行動が、バブルを招きます。安いか高いか、誰が決めるのでしょうか?市場です。一個人の考えで判断できません。相場は安心感では成り立ちません。必ず危機感をもって臨むのが良いでしょう。利益が乗ったときは、決済自由ですが・・・。

 

 相場の動きがおかしいと気づくことが重要です。いつまでも上昇し続ける相場はありません。日本貴金属価格は、為替とNY価格の関係で決定します。利上げを日銀が行ったことと、FRBが利下げを示唆したことが、今回の円高を招いています。

私は、5月ごろに7月から円高へ動くと予想していました。それは季節的要因と、一回目の財務省為替介入から3か月後に効果が発揮すると考えたからです。ただし、市場は円安に慣れ親しみました。考えてみてください。2020年までは円高に日本人が慣れていたことを。それが2022年から120円を上回る円安が進むと、円高の流れが一変しました。何を言いたいかと言いますと、永遠にその価格で推移しないということです。時代とともに為替を含め、全ての価格が変化するということです。価格に慣れてはいけないということです。

 

 円安から円高に動くことを気づけたか否かです。1円の円高で、大証金は80円下落する換算です。大証白金ならば32円です。そうしますと、NY金は16ドル上昇、NYプラチナは6ドル上昇しなければ、プラスマイナスゼロになりません。つまり、円高はコストダウンすることを明確に意識しておくべきでしょう。商品価格を決めるうえでは、買い方と売り方が存在していることを忘れてはいけません。高くなると現物売りが出やすくなり、安くなると現物買いが出てきやすくなります。それを確認するうえでは、大口当業者(現物取扱業者)のポジション動向が重要です。ちなみに、相場の勢いを見るには、大口投機家(ファンド)のポジション動向になります。上手く理解することができれば、失敗の回数を減少させることができると思います。

 

 再び円安に動くのではとの見方もありますが、これはポジショントークでしょうね。考えてみてください。日銀は、0.25%更に利上げを示唆しております。FRBは、9月に市場が0.5%利下げするのではとの思惑が広がっております。このような思惑の終止符は、今月22日~24日のジャクソンホールか、若しくは9月日銀会合・FOMC前後までは、否定できません。否定できたとしても、以前のような円安に動くことは、当面困難でしょう。

 

 常に買いだけとか、売りだけで考えるのは自由であり、自分のポジションに適したブログ・ニュースを探すのも自由です。ただし、本質を見ない限り、いずれ大きな損害につながるということを今のうちに気づくのが重要です。ポジショントークほど必要のない情報です。

 私は、常に相場を客観的に見て分析しています。そのため、相場が反対に動きそうなときは、必ずそうなる前にお客様へ注意喚起をします。良いときは私の存在価値はありませんが、悪いときはお客様のリスクマネジメントをしているつもりです。

 

 先ほども失敗の回数を減少させることができると言いましたが、多くの個人投資家は1回の大相場で市場から退場します。危険察知能力があれば、そうなる前に対応することができると考えます。失敗の回数を減少させることで、利益の回数を増やすこともできます。利益だけを望むのではなく、失敗を少しでも防ぐことを学ぶのが利益を得る近道だと考えます。

 

私のブログでは、常に相場の変化をコメントしています。今回であれば、日銀の利上げです。やはり、ゼロ金利からプラス金利にしたことは、市場にとってネガティブな材料です。しかも、FRBがインフレ抑制したことで利下げを行うとしていた市場の思惑が、景気減速懸念から利下げの思惑に変化してきました。全てがネガティブになったように思います。ましてや、VIX指数は、瞬間29ポイント台まで上昇しました。これは、市場が危機感を持っている証拠です。

 相場は金曜日日中取引に下落し、その日の夜間取引でも下落した場合、週明け月曜日総弱気になり、一度反転することもあります。これは、マイナス評価の買い方が、休日に悩みに悩んだ結果、月曜日に決済すると決断したからだと考えます。ただし、今までの価格を意識してはいけません。繰り返しですが、状況が変わったことを受け止める必要があります。

長々とコメントしましたが、相場は常に様々な顔へと変化します。相場の流れが、市場の評価と考えるのが妥当でしょう。今回の相場は、ロウソク足を見る限り、買いにくい相場でした。しかし、やや反発も意識していたので、積極的な売りを考える余裕もありませんでした。ならば、一先ず静観してみたいと思います。

当サイトは、商品先物取引に関して、私共の個人的な相場観を書いております。数字や予測値も個人的な見解です。本ブログの内容は、私共が信頼できると判断した情報源からの情報に基づいて作成しておりますが、その正確性・安全性を保護するものではありません。売買は必ず、ご自身の判断で行ってください。

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