今回がブラックマンデー!?18:21

改めまして、少し整理をしたいと思います。

 昨日もお伝えしましたが、事の発端は日銀会合と考えます。日銀会合での国債買い入れ減額、政策金利0.25%に引き上げは、遅かれ早かれ市場は意識していた内容だったと思います。それが、植田日銀総裁記者会見で、追加利上げを示唆する発言があったことで、市場は動揺したと判断しています。

そして、数時間後のFOMCで大方9月に0.25%利下げを織り込み、1日の米ISM製造業景況指数が市場予想を下回り、2日の米雇用統計で米国景気減速を思わせる内容だったことから、市場は9月0.5%利下げ、若しくは今月利下げする可能性もあるとの思惑で、円高、ドル安が加速したように思います。

 その歯止めとなったのが、まずは5日の米ISM非製造業景況指数です。この指標が、市場予想を上回ったことで、米国景気減速懸念後退との見方が広がり、VIX指数(恐怖指数)は60ポイント台から30ポイント台まで低下、市場に若干の安心感を与えたように思います。

しかも、本日、内田日銀副総裁は、『市場が不安定な状況で利上げをすることはない』との見解を示したことで、一気にドル円は147円台まで上昇し、日経225は35850円まで反発しました。

事実と思惑を整理しましょう。

 事実は、日銀が政策金利を0.25%に引き上げたこと。思惑は、更に0.25%引き上げること。

市場織り込みは、FRBが9月0.25%~0.5%利下げ。この内容を織り込み、ドル円は141.67円まで下落したと考えます。

 ただし、事実だけで考えると、7月31日までが正常の動きと言えます。つまり、7月31日前まで相場は戻り切れないと考えます。8月1日以降は、思惑です。相場下落によって、今ある材料・思惑は、ほとんど織り込まれたということになります。そのように考えれば、やはり私が5月ごろに予想していたドル円140円~150円で推移する可能性が高いということになります。

【大証金】

 私は、常に円高は国際商品のコストダウンにつながるとお伝えしてきました。ただし、ここまで一気に円高が加速するとは予想していなかったため、数日前のブログでは11621円~11995円レンジを意識した逆張りとコメントしました。ただし、このようなことが起こりうる前提で、ストップロス必須としてきました。私のブログを見ている方は、ある程度習慣化したように思います。

 さて、ここからです。先ほども述べたように、7月31日までが現実であるならば、それ以前の相場に戻ることは困難と考えます。しかも、7月25日の11621円を下回ったことで、その価格をも上値抵抗にしそうです。そのように解釈しますと、11500円前後は買いたくない水準です。よって、新規売りはしませんが、今は高くなったからと言って強気する相場ではないでしょう。

【大証白金】

 大証白金は、本日反発してきました。大証白金に関しても円高は国際商品のコストダウンにつながるため、リバンド狙いの買い玉を先週末に撤退しました。正直、ここまで急速に円高が進むとは思っていなかったこともあり、4300円辺りが下値目途としていました。しかし、結果的に4129円まで下落。私を美化するわけではありませんが、私の想像を超えた下落は、かなりの売られすぎということになります。

 さて、これからです。正直、相場が冷静になってきたと考えます。ただし、8月5日の大陰線は、かなりの圧迫要因になると思います。つまり、この日の始値4700円をすぐに上回ることは困難でしょう。そのように考えると、〇〇〇〇円~〇〇〇〇円は売り場探しをした方が良いでしょう。

 手前味噌ですが、私は昨年7月から買い目線でお伝えしてきました。しかし、今年4月15日の上昇で買い目線を終了し、その後の上昇は買われすぎ相場であったため、様子を見ていました。そして、5月22日には内外プラチナ相場が大天井を打ったと判断し、そこから売り目線に切り替えました。今は売り目線というより、売られすぎの相場がどこまで戻れるかを確認しております。

 私が、このように判断している基準は、NY市場における大口投機家(ファンド)と大口当業者(現物扱い業者)ポジションです。このポジションとロウソク足を理解していれば、相場のイメージができます。私たちが、需給を明確に語ることはできません。なぜならば、全てを把握できないからです。そのため、これらの動向が重要です。

 ちなみに、大証白金が反発すると予想している理由は、8月5日のNYプラチナ出来高です。この日は52.1ドル下落し、出来高は推定57737枚でした。(通常30000枚前後、改定58267枚)相当な大商いです。それに加え、5日・6日に中国筋が大量な現物買いに動いてきたからです。以前にもお伝えしましたが、これが需給です。安くなると現物買いが出やすく、高くなると現物売りが出やすくなります。

今までのことを評価した上で、反発があると予想します。

【日経225】

 日経225は、非常に難しい相場です。しかし、ここにきて弱気が増えていることも事実です。2番底があるとか、ブラックマンデーを意識したコメントが出ています。ただし、ブラックマンデーが起こった1987年と今では状況が違います。下げ幅が、ブラックマンデー時を上回ったことで、そういった話が出ているのだと思いますが、その時とは比較できません。むしろ、今回がブラックマンデーです。

 ここにきて日本政府も動き出しています。昨日は、緊急三者会合を行い、本日は内田日銀副総裁の追加利上げ否定が、徐々にろうばい売りを減少させることになりそうです。既に1番底は打っていると判断しています。ただし36000円は上値抵抗になると予想します。

ちなみに、未だ日経先物の証拠金が増額しております。これは、相場を落ち着かせる手段です。相場が暴れまわっている内は、投資家に負担がかかることでしょう。おそらく、34000円~36000円で落ち着くと考えます。

 

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