昨日の米経済指標で、8月雇用動態調査(JOLTS)求人件数が市場予想を上回り、9月ISM製造業景況指数が市場予想を下回り、強弱まちまちの中において、イランがイスラエルにミサイルを発射したことや、米港湾労働者がストライキ入りしたことで、NY株式市場はリスク回避の動きで下落しました。
米港湾労働者ストが長期化すると、米雇用減少やインフレ再燃が警戒されます。このようになると、FRB金融政策の道筋にも少し変化するかもしれません。FRBは、インフレが抑制したとの判断し、急ぐことなく利下げをするとの考え方です。仮に、インフレ率が上昇し、米雇用が減少した場合、市場は利下げペースを加速するとの見方が強くなるかもしれません。
ただし、基本は先月FOMCのドットチャートです。おそらく、思惑だけでFOMC前のドル円安値139.57円を下回るとは思いません。よって、引き続き、ドル円は142円~145円レンジを予想します。
ちなみに、本日ADP雇用統計、明日ISM非製造業景況指数、4日米雇用統計が予定しております。景気・雇用指標は、ドル円の変動を招く可能債が高いので、注意しておきましょう。しかしながら、いずれにしてもドル円が一方向に動きにくいと考えます。
【大証金】
大証金は、昨日お伝えしたように、レンジ相場をイメージしておくのが良いでしょう。金の場合は、買いしか考えていないため、レンジ相場でも買いのみです。
NY市場において大口投機家の買いポジションが目立っており、なかなか2700ドルを上抜けることができなくなっております。そのため、大証金はドル円次第での動きが予想され、目先は逆張り相場をイメージしています。
よって、引き続き12038円を下値目安として、突っ込み買い方針とします。会員サイトで、買いポジションのストップロスを12038円とお伝えしましたが、昨日安値12112円に変更したいと思います。レンジ下限を切り上げても良いかもしれません。
【大証白金】
昨日のNYプラチナは、意外に反発しました。もう少し上値の重い展開をイメージしていましたが、NY市場で1000ドル上回ってきました。昨日の上昇要因は、正直何が理由か分かりませんが、私自身、NYプラチナの上値は重いものの、底堅い展開もイメージしています。しかも、NYプラチナ950ドル~980ドルは弱気するつもりはありません。
NYプラチナ上値の重い理由は、大口投機家の買いポジションと大口当業者の売りポジションが目立っているためです。しかも、9月30日のNYプラチナ下落でも、出来高が多くなかったことから、まだ下振れの可能性もあると指摘しました。
一方、NYプラチナ底堅い理由は、先月10日のWPICプラチナレポートで、金に比べ割安であるため投資需要が増加見通しであり、それ以外でも需要増加が期待され、地上在庫が93トンと予測しています。それに加え、南アランド・南ア株価指数が堅調に推移しており、銅価格が底打ち傾向であることや、中国政府が景気刺激策を打ち出したことから、8月前半までの相場環境と180度変化しました。
当然、米国景気指標の悪化により、NYプラチナが売り叩かれることがあっても、山が低い相場は谷も浅い相場ということになります。
基本は、レンジ相場を意識した買い主体のトレードとします。
ちなみに、2日前のサイトで、大証白金は短期売られすぎであるため、〇〇〇〇円台まで反発を予想していましたが、本日その水準まで反発しております。とは言え、4600円台を弱気しているということではありません。
【日経225】
日経225は、本日38000円を割り込んできました。昨日も述べたように、高値を追う相場ではないと考えます。正直、私の感覚ですが、相場がフワフワているように思います。何とも言えない表現ですが、一方向に動くようには思えません。材料にも素直に反応しているため、もうしばらくはある一定レンジをイメージした逆張り買い主体と考えます。(会員サイトでは掲載しています)常に、前日安値を意識してください。