皆様、ご存じのように、衆院選で自公が過半数割れとなったことで、153.87円まで円安が進みました。ちなみに、政治不安から日銀の利上げは見送られるとの思惑で、円安に動いたようです。
今週は、米経済指標が目白押しであり、一概には言えませんが、以下のドル円をチャートと解説をご参考にしてください。
私たちが『知らない・気づかない』中で、相場は必ず意味を持って動いております。
このチャートは、7月31日に日銀が利上げした時の60分足です。ご記憶に新しいかと思いますが、日銀が政策金利0.25%に利上げ以降、円高に進みました。結果的に139.57円まで進んだわけですが、日銀だけにフォーカスしますと、年内あと0.25%利上げを織り込みに動いたと考えます。
7月31日利上げ決定後のドル・円高値は、153.81~153.89円でした。仮にFRBが年内0.25%利下げにとどまるならば、155円も予想できますが、今のところフェドオッチによる0.5%利下げ確率は70%を維持しており、153.80円前後がドル円の壁になりそうです。
恐らく、米大統領選によるトランプ候補優勢は、ドル円へある程度織り込まれたように思え、ここからはFOMCに向けた米政策金利の行方次第ということになりそうです。注目すべき米経済指標は、雇用・景気関係です。
【大証金】
大証金は、本日大幅高となりました。おそらく、私同様、ここまで買い玉を維持することはできなかったことでしょう。一日でこんなに反発するとは思いませんでした。ただし、もう買いは考えません。先日から述べているように、11月はNY市場における大口投機家の手仕舞い売りが出やすい時期です。しかも、大口投機家の買い越し枚数は30万枚近くまで増加しており、修正安があるとするならば、このタイミングのように思います。
しかし、金だけは売りは一切考えません。
【大証白金】
大証白金は、本日大幅高になりました。先週末、NYプラチナが前日安値を下回って終えれば、内外ともに天井の可能性が高くなると指摘しましたが、結果的にNY市場が安値から切り返し、まだ内外ともに天井と判断することはできません。
ただしNY金同様、11月はNYプラチナ市場における大口投機家の手仕舞い売りが出やすい時期です。繰り返しになりますが、大証市場の上昇・下落は、NY市場の動向次第ということをご理解してください。
こちらのチャートをご覧ください。
こちらのチャートは、NYプラチナ日足になります。赤枠は、先週公表した米CFTC建玉明細の期間になります。先週お伝えしていましたが、まさに大口投機家の買いポジションが増加していました。だいたい予想通りの枚数でした。私自身、NY金が高値更新したことで、かなり同筋が買いを増加させたと理解しています。
ここからは、少し解説したいと思います。先ほども述べたように、大口投機家は7293枚買いを増やしてきました。おそらく、①と②で買いを増やしたと思われます。その後の③、④でも買いを増やしたと予想しており、何かショック的な下落を予感させる動きとなっております。
5月の天井を思い出してください。その時は、同筋が現在と同じくらい買いポジションを維持していました。ただし、異なるのは売りポジションです。5月高値近辺の売りポジションは約30000枚であった一方、現在は約19000枚です。つまり、5月に比べ現在の方が、買いに比重を置いているということになります。
そのように考えると、仮に米国でハードランディング懸念が浮上した場合、一斉に同筋の手仕舞い売りが出てくるようにも思えます。ちなみに、大口投機家は、順張りです。
よって、あと1~2日の動向を見ながら、売りを視野に入れたいと思います。
【日経225】
日経225は、本日大幅高になりました。衆院選で与党が大敗したことからまとまった政策を打ち出すのではないかとの期待もあって、一斉に買い戻しが入ったようです。
一旦は、目先の下値を見せた可能性もありますが、政治不安から日経225の上値も重くなると予想します。しかも、今月末から日本企業の決算発表があり、11月は米大統領選、FOMCを控える中、積極的に買う相場ではないと考えます。
よって、もうしばらく逆張り方針で考えていきたいと思います。