やはり、昨日の米CPIの結果は、市場にほとんど影響しなかったようです。今、インフレ鎮静化しているか否かは重要ではなく、トランプ米次期大統領が来年1月就任以降、インフレ圧力が再来し、FRBは思うように利下げできないのではとの先取りで、米長期利回り上昇、ドル高の動きになっているようです。
よって、今現在12月FOMCでの0.25%利下げ確率が83%(前日62.4%)に上昇したからと言って、既に市場は織り込んでおり、おそらく来年FRBが1%利下げ見通しを出しておりますが、市場は0.25~0.5%利下げにとどまるのではとの見方が大半のように思えます。
昨日述べましたが、米下院で共和党が過半数218議席を獲得し、トリプルレッドになったことから、今後のドル・円相場の反応を確認したいと思います。
【大証白金】
お客様から問い合わせがありましたので、共有したいと思います。以前にもお伝えしましたが、9月WPICによるプラチナ需給見通しですが、この受け止め方は①供給過剰なのか、供給不足なのか②なぜ供給過剰、なぜ供給不足の2点です。
四半期ごとのWPIC(ワールド・プラチナ・インベストメント・カウンシル)によるプラチナ需給レポートは、あくまでも予測です。確定ではありません。(3月レポートだけは前年需給確定)
同社の2025年プラチナ需給見通しは、①32トン供給不足を予測しております。②は、需要面増加による供給不足です。つまり、今後の景気・価格によっては需要増減が考えられるということになります。
以前NYパラジウムが上昇した時は、供給面の不足による需給タイトが影響し買い進まれました。その時の環境にもよると思いますが、①同じ供給不足でもパラジウムは、在庫が枯渇するとの思惑から大幅上昇。つまり、供給面減少による上昇ということになり、この場合は景気に左右されにくくなります。
供給不足=供給減少=景気影響なし、供給不足=需要増加=景気影響ありの構図になります。今の相場が何に影響し、動いているか気づくことが重要です。
私が、米CFTC建玉明細を確認するうえで、ネットロング・ネットショートだけを見るのではなく、前週比買いポジション増減、前週比売りポジション増減を確認することが重要と考えます。このことができると、大口投機家、すなわちファンドマネージャーの立場になって相場の動き・方向性を先取りすることができます。
今後の相場ですが、ドル円は予想外の動きを続けていますが、NYプラチナはドル高・中国景気不安から下落すると予想します。先日からお伝えしているように、NYプラチナ価格下落でも出来高が低調であることが、スッキリした相場になっていないのも事実です。景気先行指標のNY銅価格も低下しており、引き続き売りを意識したトレードが良いと考えます。
手前味噌ですが、当サイトで大証白金を9月中旬以降、反発する相場・戻る相場・買い相場と指摘してきました。10月中旬以降は、買われすぎ・利食い方針と述べ、11月1日には内外でプラチナは天井を打ったと判断し、今の売り方針に至ります。行き過ぎた相場は、行き過ぎる相場を演じます。
よって、4900円台の売りポジションは、前日高値を上回って終えるまでは維持していくつもりです。ただし、利食いは自由です。