本日8時30分に発表した国内12月毎月勤労統計調査・現金給与総額(前年同月比)が、市場予想をも上回ったことや、昨日の植田日銀総裁『現在はデフレではなく、インフレの状態である』との発言で、日銀は利上げに動きやすくなったとの思惑により、ドル円は153.08円まで下落しました。
先月24日に指摘したレンジ内の動きとなっております。ここに、FRBの利下げ観測が浮上すれば、更なるドル安・円高が考えられますが、トランプ政権になり輸入関税を引き上げる方針であることから、今の段階では153円辺りが一つの目安と考えます。
一つ考えられるとするならば、米雇用統計で非農業部門雇用者数が市場予想を下回った場合、152円台も可能性的にはあります。(既に前回よりも8.6万人減少するとの予想)ただし、152円台があっても再び154円辺りまでは回復しやすいと予想します。
【大阪金】
大阪金は、本日も堅調に推移しました。本日NY金取組高(2月3日時点)を確認しましたら、前日比4961枚減少していました。昨日、先週末に投機筋が手仕舞い売りをし、今週月曜日(2月3日)に買い直したと推測しましたが、正直少し曖昧です。今週末の米CFTC建玉明細を確認したいと思います。
いずれにしても基本は買いスタンスです。本日の会員サイトでは、直近安値14090円を意識した買い方針とお伝えしました。『意識』とは、どのような意味合いかは、昨日のコメントをご覧ください。(結果的に、日中取引の安値は14084円でした)
繰り返しになりますが、前日安値を下回って終わらない限りは、上昇トレンドは継続中ということになります。ただし、本日は前日高値を上回って終えなかったため、引き続き買い玉は前日安値14084円を下回って終えた場合のみ撤退とします。利食いは自由です。
【大阪白金】
大阪白金は、やはり狭いレンジで推移しました。徐々にレンジ幅が狭くなることでしょう。
相場が動きにくい理由は、以前から指摘しているように、NYプラチナ価格とプラチナ現物価格の差が拡大しているからだと考えます。しかも、トランプ大統領は、南アへの資金援助を全面的に停止する意向を示していることもあり、南ア・ランドが低迷しています。それに加え、トランプ大統領が、EUへの関税引き上げを言及していないのが不気味です。
ここで整理してみましょう。NYプラチナが上昇するケースは、プラチナの現物価格押上げがきっかけとなり、高値圏ではNYプラチナ価格がプラチナ現物価格より20ドル近く割高になります。基本はプラチナ現物価格です。なぜこのような現象が起きるかですが、NYプラチナ市場にしても大阪白金市場にしても、投機筋がメインであり、過剰に反応するからです。ただし、昨年は最高価格差が19ドルでした。それが、先週末には60ドルと異常な動きをしています。(現時点では、37ドルです。)
次に米国が南アに対し、資金援助を全面停止するとのことです。2023年に南アへ4億4000万ドル(611億円・ドル円139円換算)援助を義務化していたようです。それを全面停止することによって、南ア経済が不安定になる可能性が高くなります。そのため、7割が南アで生産しているプラチナにとっては、圧迫要因と考えます。
しかも、中国に続き、EUにも追加関税を実施した場合、7割工業品用途があるプラチナ需要が減少する懸念があります。
先日からレンジ相場を意識した買い主体の逆張り、ただし終値で4720円を下回った場合は撤退と伝えてきましたが、その考え方は今も継続です。ただし、先ほども述べたようにNYプラチナと現物価格との差が縮小し、NYプラチナが徐々に1000ドルを維持できなくなると、現物価格の上値も重くなり、大阪白金の下落にもつながりやすくなります。
よって、引き続き4720円を終値ベースで下回るまでは、レンジ相場を意識した逆張り方針とします。
私が積極的に買い推奨できないのは、NYプラチナ上昇にプラチナ現物価格が付いていかないことです。つまり、NYプラチナは独歩高ということです。
【日経225】
日経225は、やはり上値の重い展開になりました。昨日も伝えしましたが、短期トレンドが下向き継続であることと、空売り比率が40.5%と低下したことから売り主体の逆張り方針を維持しました。本日の空売り比率は、41.8%です。
今の段階では8月のような下落は無いと考えております。今月は、企業決算が続々と発表されることから、日経平均EPS(一株当たりの当期純利益)が変化し、その影響でPER(株価収益率)が変動し、割高の評価が変わってきます。
基本PER16倍以上は、割高です。つまり、今までは40000円以上がPER16倍以上でした。仮に、EPSが2400円まで低下すると、日経平均38400円でPER16倍になります。ちなみに、昨日のEPSは2458.71円でした。
よって、引き続き売り主体の逆張り方針で臨みたいと思います。
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