金、一強の動き。18:25

 先週末発表した米雇用統計は、非農業部門雇用者数が市場予想を下回ったものの、平均時給が前年・前月比とも市場予想を上回ったことで、FRBの利下げが後退し、ドル・米国債利回り堅調、米株安となりました。(発表後、6月据え置き確率が、利下げ確率を上回りました)

 そしてトランプ大統領は、米国に輸入される鉄鋼とアルミニウムに25%の関税を課すことを明らかにしました。相互関税(貿易相手国と同様の関税を課す)は、11日か12日に記者会見を開き、詳細を公表するとのことです。

 トランプ米大統領が4日、中国に対し10%の関税を発動。それに対し、中国側は報復措置として石炭と液化天然ガスに15%、原油・農業機械・ピックアップトラック(荷台を有する小型貨物自動車)・大型エンジン車に10%の関税を本日発動しました。本日までにトップ会談が行われると思いましたが、今のところ両者、妥協点を模索しているのかもしれません。

 いずれにしても、まだ始まったばかりです。ただし、トランプ1.0とは異なり、このようになることは少なからずともイメージしていたことです。つまり、警戒心が強いため、以前のようにサプライズ的な要素は少ないと考えます。

【大阪金】

 大阪金は、堅調に推移しました。暴落するような相場ではありませんが、NY市場における投機筋のネットロングが30万枚を上回っていたことを考えると、高値を買っていきにくい相場です。ただし、夜間取引に入り、高値更新しており、予想レンジを引き上げて考えていくのが良いでしょう。

 中国人民銀行が3か月連続で金を購入していることや、FRB利下げ後退しても買われていること、トランプ大統領関税によるインフレ懸念が、NY金を押し上げているように思います。今のような不確実性の高い世界情勢の場合、一番金に資金が向かいやすいのかもしれません。

よって、常に終値ベースで前日安値を下回った場合は、買い玉撤退としながら突っ込み買い方針とします。繰り返しになりますが、金に関しては、買うか買わないかの2択で考えています。その理由は、やはり各国中央銀行の存在です。

【大阪白金】

 大阪白金は、前日安値を下回って終えましたが、夜間取引に入り反発しております。繰り返しになりますが、大阪市場先限が世界で一番安価なプラチナであることや、NY市場と現物価格の差がかけ離れていることもあり、なかなか方向性が出にくいように思います。

 先週末公表にCFTC建玉明細を見ますと、投機筋の売りポジションが前週比6526枚減少していました。つまり、1月30日の49.7ドル上昇は投機筋のショートカバーによるものと判明しました。

しかし、NY市場は1000ドルを維持し、相場を持続させております。この理由としては、高値を新規買いした投機筋が少ないからだと考えます。つまり、2月4日時点でネットロングが約19000枚であることから投げ売りも出にくいようです。そのため、前々から述べているように、現物価格次第といったところです。

 未だにNYプラチナ価格は現物価格よりも35ドル割高ですが、いずれこの差は縮小すると予想します。

 よって、本日終値が前日安値を下回ったため、逆張りを意識した買いポジションを処分し、数日間様子見たいと思います。ここからも引き続き、NYプラチナの動向より、プラチナ現物価格の動向を注視していきましょう。

【日経225】

 日経225は、38350円まで下落したものの、やはり38500円を維持して取引終了しました。私のブログをご覧いただいている方は、売り玉を利食いしたと思われます。

 今は、8月のように大崩れする相場ではないと判断しております。ただし、相場が上昇に転じるとも考えにくく、レンジ幅をどの程度に設定するか考えながら売り狙いが良いと思います。

 そのヒントになるのが、前日高値です。常に、私は前日高・安を意識したトレードと述べているのは、このような理由です。相場が仮に上昇できないとするならば、前日高値を一時的に上回ったとしても、最終的には下回って終えます。これが相場の見極めです。

 この手法は逆張り相場に有効ではありますが、仮に前日高値を上回って終えた場合は、その売り玉を処分すれば、傷が浅くて済みます。

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