先週末、トランプ米大統領が、相互関税に対し『柔軟性はある』としたことで、若干マーケットに安心感を与え、ドル円は150円手前まで反発しました。ただし、一つの国を関税免除したら、全てに免除をしなければいけないとし、含みを持たせた形になりになりました。(ドル円に関しましては、先週末のコメントをご覧ください)
2月から3月にかけて、マーケットは貿易摩擦に揺さぶられております。4月2日には相互関税が発動する予定となっており、市場は警戒心を持って対応しているように思われます。今はマイナス要因をマーケットが受け止めている格好となっており、4月2日以降は多少不透明感が後退するため、安易に売られにくくなることが予想できます。
※市場は、不透明感・不確実性を懸念します。事実が明確になると、市場は次のステップに移行します。そのため、良くも悪くも、ビックイベントが重要ということになります。今回は、トランプ大統領が、『米国の開放の日』と呼ぶ、4月2日です。
FOMCで『不確実性』を連発したことで、市場は積極的に買いにくくなっていると思われます。
【大阪金】
大阪金は、結果的に堅調な動きを見せたと思います。先週末の会員サイトでは、14600円以下は買い拾われやすいとし、前日安値14542円を意識した買い方針としました。
今の相場は、値段を見て買う相場ではありません。と言いますのも、14736円まで上昇したため、価格が下がると『まだ下がるのでは?』と思ってしまいます。
ここで必要なことは、決め打ちです。いくらまで下げたら買うというように、指値を有効に使うのが良いでしょう。相場を一喜一憂するのであれば、その枚数は過大であることを意味し、枚数を縮小させるのが望ましいと考えます。ただし、少枚数で取引している方は、下がったところはチャンスと思うのが良いでしょう。
※相場に一喜一憂すると、リスクは小さくて済みますが、リターンも小さくなります。間違ったら仕舞えという格言がありますが、ある程度の決め打ちと信念が必要です。執着ではありません。このことは、全ての金融商品に言えることです。
先週末公表の米CFTC建玉明細を見ますと、投機筋のネットロング(買い越し枚数)が257932枚でした。対象日の18日以降、NY金取組高が変化していないことを踏まえると、投機筋のネットロングはほとんど変化していないと予想します。
未だNY市場では、4月限から6月限へのロールオーバーが行われており、3000ドルを終値ベースで上回ってから7日目であるため、大幅下落は考えにくいと思います。繰り返しになりますが、100円~200円下げは、相場のノイズ(ブレ)です。
よって、未だ買い方針継続とします。ただし、プラス圏は見送りです。
【大阪白金】
大阪白金は、本日も上値の重い展開になりました。4月2日の自動車関税が明確になるまで、なかなか投機筋も買いにくいように思います。
先週末公表の米CFTC建玉明細を見ますと、投機筋の買いが増加し、売りが減少、そのためネットロングが20507枚に拡大していました。ただし、NYプラチナのチャートを見ていただくと分かる通り、対象日の18日は終値で1023.4ドルです。つまり、直近高値の日です。そこから3日間で45ドル以上下落したことになります。この下落は、おそらくFOMCで『不確実性』を連発したことにより、投機筋が手仕舞い売りをしてきたと思われます。ということは、投機筋のネットロングが現時点で縮小している可能性があります。
一部のお客様には伝えていますが、投機筋のネットロング35000枚以上は過熱しすぎを意味します。つまり、投機筋がNYプラチナを過大評価しすぎている現れであり、過大評価した分、下落幅も大きくなります。ただし、今回は20000枚程度です。価格が下がるとしても、相場に限界があると考えます。
ましてや、NY金に比べ、NYプラチナは3分の1の価格で推移しており、工業品需要は別として、宝飾品・投資需要は増加する可能性があります。
今はトランプ関税による不透明感が強いだけに、投機筋は積極的に買わないと思われますが、4月以降はプラチナ相場が変化すると予想します。
大阪白金に目を移しましと、先週末お伝えしたように、3月6日高値4586円を本日終値で維持しました。先週末に一時4550円まで下落しましたが、4586円以上で終えたことは評価しても良いと考えます。ただし、12月限から2月限への乗り換えが完了していないため、成行売りが出やすいようです。ここでのサインは、12月限と2月限の鞘が縮小してきた場合と考えます。
ちなみに、プラチナ現物・NYプラチナ価格は983ドル(円換算4728円)、それに対し大阪白金6月限4650円、同2月限4600円(ドル換算956ドル)です。未だ27ドル割安で推移しています。
これらのことを踏まえた上で、引き続き値幅を意識しコツコツ買い拾う方針とします。既に買いポジションを保持している方は、様子見とします。
【日経225】
日経225は、一進一退の動きとなりました。先週末もコメントしたように、日経225が上昇しないからと言って、弱気する相場ではないと考えます。日経225の評価は、37000円を維持していることです。
3月末を迎え、27日に配当再投資の買いが先物市場へ1.5兆円規模集中すると予想されております。当然、その時のマーケット環境は重要になりますが、過去最大規模が集中するため、底堅く推移することが予想されます。
日経225が上昇し続けるかは、やはり4月2日相互関税次第になるため、引き続き中期保有の買い玉を維持したまま様子見とします。
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