先週末、米PCEデフレーター(個人消費支出)が前年比2.5%と高止まりしたことや、米ミシガン大学消費者心理指数が57.0と前月から低下したことで、インフレ高止まり米国景気減速懸念が広がりました。しかも、米ミシガン大学が消費者調査で、5年先期待インフレ率が4.1%と、1993年2月以来の高水準となったことも、市場は悲観的に受け止たようです。
相互関税の発表を来月2日に控え、投資家マインドが低下する中、リスクオフの動きとなり、ドル円は150円割れ、米株式市場は大幅安となりました。
インフレ率は高止まりし、米景気減速懸念となっているため、FRBのかじ取りが難しくなったように思います。果たして、6月利下げを行うのか、それとも前倒しで5月に行うのか注目されるところです。ただし、5月利下げ確率は17.9%、6月利下げ確率は67.1%で推移しております。
ドル円は、先週末に150円を維持しており、投機筋の大量円買いポジションにより、円安への反応が大きくなると予想しましたが、先週末、安全資産として円に買いが入り、148円台までドル円は値を削りました。ただし、同筋の円買いポジションが縮小していない以上、円高は限定的と考えております。そのため、ドル円の予想レンジは〇〇〇円~〇〇〇円とします。
※3月末ということで、投機筋や機関投資家のポジション調整が行われている可能性もあります。1年間の中で2月中旬から3月、11月中旬から12月は要注意の時期です。
私が掲載せずともボリンジャーバンドは必ずチャックしておきましょう。相場の流れを理解するために必要なテクニカル指標です。その他では、一目均衡表とMACDも必要です。見方が分からない方は、お気軽にお問い合わせください。
【大阪金】
大阪金は、一時14857円まで下げました。やはり、先週末は過熱感があったようです。ただし、繰り返しになりますが、大阪金の場合は100円~200円の下げは、ノイズです。しかも、高値更新してきました。本日の会員サイトでは、14840円以下は買い拾われやすいと指摘しました。
突込み場面で買えなかったかもしれませんが、指値を出すことが重要です。買い拾った方は、ラッキーだと思います。繰り返しになりますが、金の場合は値ごろ感無用です。相場のリズムが重要です。
さてここからですが、相場の考え方は3月19日~27日の揉み合いを28日大陽線で価格水準を切り上げたことで、この大陽線を否定しない限り、買いしか考えられません。以前にもお伝えしていますが、一気に上昇した相場は、乗り遅れた投資家の買いが待ち構えており、数日間は下げ渋りを演じることでしょう。
よって、高値更新は利食いを意識する一方で、突込みは未だ買い拾いとします。買いの出し入れを意識するのが良いでしょう。
※買えなかったとしても、指値を出すことが重要です。市場の動きを毎日チャックしない限り、相場の動きを理解することはできません。
【大阪白金】
大阪白金は、やはり午前中は上値の重い展開になりました。先週末のコメントでは、NY金が上昇したにもかかわらずプラチナ現物価格が1000ドルを上回れなかったことや、円安にもかかわらず大阪白金が伸び悩んでいたこと、単発的な売り物が出ていたことから、上値が重いと判断しました。
ただし、その一方で金のように過熱した相場でないため、『山高ければ、谷深し』の格言ではなく、『山低ければ、谷浅し』と考えます。
過熱していない決定的な理由は、プラチナ現物価格よりも大阪白金価格は大幅割安継続中ということです。大阪白金が人気化していない現れではありますが、円高を見込んでいないことやトランプ関税一巡後、プラチナ現物価格1000ドル乗せが期待できることから、いずれ大阪白金の底上げ効果につながると予想します。
ちなみに、プラチナ現物価格は994ドル(円換算4762円)、NYプラチナ7月限は1016ドル(同4862円)、大阪白金2月限は4650円(ドル換算970ドル)で推移しています。
本日の会員サイトでは、〇〇〇〇円以下は短期売られすぎの領域であるため、買いポジションをお持ちでない方は、買い拾ってみるのも一つです。ただし、買いポジションを仕込み切った方は、そのまま4月相場に備え維持とします。
※私が4600円台から値幅を意識しながらの買い下がりを推奨してきたのは、その価格帯からであれば、ある程度のリターンと、リスクが軽減されると予想したからです。仮に、NY市場で投機筋が大量買いポジションを保持し、大阪白金とプラチナ現物価格が同水準ならば、買い推奨はしていないと思います。
マーケットは、その都度その都度の相場環境で成り立つため、過去の価格はあまり関係ありません。それより、相場の流れと市場心理が変わったのか、変わっていないのかが重要になります。
【日経225】
日経225は、大幅安となりました。正直、予想以上に下落していります。先週末のコメントでは、安いからと言って安易に買ってはいけないと指摘しました。
本日は、半導体株や輸出関連株中心に下落しました。ほとんどの個別株が下落しており、なかなか買い手が出にくかったように思います。4月2日の相互関税発表を控え、マーケットはポジションを取りにくい状況と考えます。本日の会員サイトで短期売られすぎの領域とお伝えしましたが、トレンドが下向きへ変化したため、中期37000円台の買い玉を維持しながら、反発場面では短期売りも視野に入れていくのが良いと考えます。
本日の日経平均下落により、3月SQ値36483.79円を下回りました。
ちなみに、本日の空売り比率は42.6%(前日42.5%)、日経平均PERは14.55倍となります。14倍台は割安、16倍台が割高の目安です。
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