昨日は、高関税の90日間停止が検討されているとの情報で米国株式市場は反発したものの、米政府はすぐさま『フェイクニュース』だと否定し、上値を抑える格好となりました。ただし、EUやインド等が、米国相互関税に対し、話し合いで交渉するとのことが、市場に多少なりとも安心感を与えたようです。
今回の相互関税により、以前の価格は完全に頭の中から削除した方が良いでしょう。(良くも悪くも)関税の影響で世界経済悪化は避けられず、市場マインド回復には時間が必要と考えます。とは言え、関税に対する情報には敏感になっており、依然として波乱含みな展開になることでしょう。一つ言えることは、反発した場面では売り物が出やすいということを意識しておきましょう。
昨日は、ここまでの暴落は予想できなかったとコメントしましたが、先週木・金曜日のコメントでは厳しい相互関税により、当分上値が重くなると予想していました。そのため、資金配分を意識していました。
昨日、FRBの動向がポイントとお伝えしましたが、利下げしにくいのかもしれません。今後インフレ上昇が予想できるため、利下げすることで株価は支えられる一方、インフレが加速する懸念があり、判断が難しいようです。FRB以外で現状を打開するには、米国と各国の関税交渉が重要になると考えます。
いずれにしても、関税によるネガティブ材料が出た時、安値を更新できない場合は、昨日の価格が下値目安になると考えます。
【大阪金】
大阪金は、反発しました。ただし、ここ最近の株価下落により現金化が加速したと考えます。NY金の取組高は人気のバロメーターを表し、取組高増加は人気化、取組高減少は人気離散ということになります。つまり、投資資金が流入しているか、流出しているかで、相場動向に影響します。
ちなみに、4月2日NY金取組高は493720枚に対し、4日時点では467059枚まで減少しました。おそらく、7日も減少していることでしょう。ある程度の目安とするのならば、取組高40万枚が下限、60万枚は上限になります。
昨日、NY金が3000ドルを割り込み、投機筋の手仕舞い売りが出たと考えますが、世界的にインフレが予想できるため、NY金がこのまま下落するとは思えません。しかし、市場マインドが弱回っており、突込みは現物筋の買いに対し、高値を買うプレーヤーは多くないように思います。
よって、当面500円レンジを意識した突っ込み買い方針とします。
【大阪白金】
大阪白金は、反発しました。昨日もコメントしたように、中国実需筋がプラチナを買ったようです。それが下支え要因になりました。おそらく、プラチナ現物価格が920ドルを下回っていたため、買い拾ったのでしょう。このように相場が下落した場合、サポート要因は中国の買いです。ただし、この買いは余計に買った分を、反発したところで売り逃げるケースがあります。(中国筋は、プラチナ現物価格が920ドルを下回ったときに多く買うようです。)
とは言え、プラチナ現物価格よりもNYプラチナ価格が割安であること、NY市場で大商いになっていることを考慮しますと、投機筋が買いポジションを減少させ、売りポジションを増加させた可能性があります。仮に、投機筋がネットロングからネットショートになった場合、その反面、現物筋は2022年ぶりにネットロングの可能性が高く、ある程度の反発は期待できます。
しかしながら、これだけ下落した相場は戻り売りをこなす時間帯が必要です。つまり、V字反騰期待はできず、突込みは買いを意識しながら、反発したところは利食いするのが良いでしょう。(なぜ買いを推奨しているかと言いますと、昨日からテクニカル面で売られすぎの領域に突入しているからです。)
まだ安心する相場ではありません。悲観しながら突込みを買い拾うのが良いでしょう。
【日経225】
日経225は、大幅反発しました。昨日、米株3指数が安値から切り返したことで、日本株式市場にも安心感が広まったようです。ただし、既にNYダウ時間外取引の720ドル高は日経平均に織り込まれています。
このまま上昇し続ける相場ではないと考えます。今後も関税のニュースがネタとなり、ネガティブな材料が出ても昨日安値を下回らないようならば、目先の下値抵抗になりそうです。つまり、ポジティブ材料で、今の相場を判断することはできません。
3商品に言えることですが、相場は美人投票です。人気化しない限り、上昇はしにくいと考えます。詳しくは、会員サイトの60分足をご覧ください。
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