ここまで下落した相場は、徐々にボラティリティが低下する。17:58

 昨日、ベッセント米財務長官は、トランプ政権が関税引き下げ交渉に前向きであると述べ、良い取引がいくつか成立する可能性があると語ったことで、米国株式市場は大幅反発しました。しかし、USTR(米国通商代表部)のグリア代表が、『トランプ大統領は、免除や例外を設けるつもりは当面ないと明確にしている』と述べたことで、マイナス圏に沈みました。

 本日日本時間13時01分、相互関税が発動され、ドル円は一時144.50円台まで下落、その後145.50円台を回復しております。

 しかも、13時01分以降、NYダウが時間外取引で約1000ドル安まで売られましたが、17時時点では80ドル安まで値を戻しております。欧州株式市場は、2~3%安で推移しております。

 明日は、中国が米国からの全輸入品に34%を課す予定になっております。中国政府は、『最後まで付き合う』と表明。

本日、上海総合指数が1.3%高で取引終了したのは、中国当局が株式市場を引き続き支援するとの声明を出したからになります。

 

 そして、ドル円が145円を割り込んだ理由としては、当然トランプ関税によるドル売り・円買いではありますが、もう一つはFRBが年内4回、つまり1.00%利下げするのではとの思惑が広がっているためです。そのことによって、円というよりはドルが売られやすい環境であるということになります。

 

 昨日、ネガティブ材料により市場がどれだけ売られるかポイントとお伝えしました。未だ、楽観視することはできませんが、本日の相場を見る限り、4月7日安値を下回らなかったことは、わずかな安心材料と言えるでしょう。

【大阪金】

 大阪金は、安値から切り返してきました。本日会員サイトでは、14000円割れを試し買いとし、4月7日安値14015円を下回って終えた場合は決済とコメントしました。この理由としては、日足トレンドで14000円以下は売られすぎの領域になることや、NY金時間外取引で3000ドルを割り込んでいたことから中国現物筋の買い期待ができると考えたからです。

 仮に、試し買いをした方は、利食いは自由です。今の金相場でも、すぐに大幅上昇するとは思えず、利食いしながら、再度安くなったところを買い拾うのが良いと考えます。

 昨日、NY市場の取組高についてコメントしました。7日のNY市場取組高は減少していると予想しましたが、前日比6295枚増加していました。おそらく、投機筋が新規売りしたのではと考えています。

※仮に高値で買っている玉があったとしても、投資資金の配分を考えながら、買いの出し入れで利益を取りながら、高値の買い玉を維持するのも一つです。

【大阪白金】

 大阪白金は、やはり売られました。しかし、下落したわりには底堅い動きも見せました。会員サイトでも述べたように、中国筋の買いが入ったように思えます。4月7日、8日は大量に買いが入っていました。昨日お伝えしたように、今の中国筋はプラチナ現物価格920ドル以下は買い拾うようです。

ちなみに、過去の中国筋の動きを見ますと、昨年8月5日、6日、7日に大量に買っておりました。その後、9月4日、5日も大量に買っていました。

 ただし、NYプラチナ先物市場において投機筋の売り圧力が強まっているため、なかなか上昇しにくいのも事実です。しかしながら、現物と紐付しない投機筋は、いずれ反対売買をしてくることでしょう。

 しかし、もうしばらくは時間が必要と考えます。市場マインドが低下しており、反発場面では未だ売り物が出やすいのも事実です。

よって、買い玉維持しながら様子見とします。

【日経225】

 日経225は、やはり売られました。昨日会員サイトでは、33000円前後は売り物が出やすいと予想しました。昨日は、33920円まで上昇しましたが、その後31280円まで下落することになりました。この3日間の乱高下で、ある程度ポジション調整したと思います。

しかも、今週末はSQ日であり、ポジションのロールオーバーが出やすい週でもあったため、これだけ乱高下したと思います。明日までは、乱高下しやすいと予想しますが、金曜日以降下げ渋りを見せるようならば、一旦7日の安値30650円が当面の下値になる可能性は十分にあります。

 いずれにしましても、市場マインドが低下しているため、V字反騰期待はできず、常に往ったり来たりを演じながら、徐々にボラティティは低くなると予想します。

お客様、会員様は、60分足のトレンドを常に意識しておいてください。

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