市場マインドが回復するまで、下値を見定める必要あり。17:49

トランプ政権に翻弄された数日間。ご存じのように、昨日トランプ大統領は、相互関税の上乗せ分を90日間停止すると発表しました。つまり、5日に発動した一律10%の追加関税のみということになります。

しかしながら、米国へ報復関税を発表した中国に対し、輸入関税を125%まで引き上げました。米中貿易戦争が激化してきております。

市場は一旦はポジティブに反応しましたが、米中貿易戦争は喜ばしいことではありません。しかも、トランプ氏が大統領で居続ける限り、何が起きても不思議ではありません。

【大阪金】

 大阪金は、本日大幅反発しました。正直、大阪白金14000円割れ、NY金3000ドル割れは買いと考えておりましたが、一日で600円以上上昇するとは思いませんでした。おそらく、米中貿易戦争が激化している中、中国政府は保有している米国債とドルを売り、金を購入したように思います。

 本日は、短期的に買われすぎとなっておりますが、やはりNY金3000ドル割れは買い拾われやすいため、少し様子を見ながら買い場探しとします。

昨日、14000円割れで買い拾った方は、自由に利食いしてください。

ここで一つ言えることは、昨日のNY金の大陽線が、当面の下値サポートになると考えます。

【大阪白金】

 大阪白金は、やはり堅調な動きを見せました。昨日も述べたように、中国筋はプラチナ現物価格920ドルを下回ると買ってくるようです。その影響もあって、プラチナ現物価格が940ドル台まで浮上しました。

 NYプラチナ価格も現物価格より10ドル割安で推移していましたが、現時点では同水準まで浮上しております。おそらく、昨日投機筋のショートカバーが炸裂したように思います。ただし、NYプラチナの出来高を見ますと、4月4日48429枚(957ドルから910ドルまで下落)、7日49925枚(928ドルから878ドルまで下落)と大商いでしたが、昨日9日の出来高は推定30313枚(900ドルから935ドルまで反発)と低調です。

 つまり、安値を売り叩いた投機筋のショートカバーが全て出尽くしたとは思いません。そのように考えると、もう一段高があっても不思議ではありません。

しかし、現時点ではショートカバーによる反発しか期待できないのも事実です。なぜならば、再三述べているように、市場マインドが一旦低下したため、上乗せ分の相互関税90日間停止したからと言って、投機筋が新規買いしてくるとは思いません。

よって、プラチナ現物価格よりNYプラチナ価格が10ドル以上割高で推移した場合は、利食いできる方のみ、一旦利益確定するのが良いでしょう。

【日経225】

 日経225は、大幅反発しました。正直、ここまで上昇するとは思いませんでした。

 相互関税を発表したのが日本時間3日午前5時であり、昨日トランプ大統領がその上乗せ分を90日間延期すると伝えましたが、10%の一律関税を維持していることから、3日のロウソク足が上値抵抗になることは、当然の理由と考えます。

 昨日も述べましたが、いずれボラティリティは低くなり、市場は落ち着きを取り戻すことでしょう。しかも、今週末は4月限SQ日でもあり、動きやすい週でもありました。

 明日のSQ値が、一つの目安になるかもしれません。

 いずれにしても、未だ市場マインドが回復していないため、新たに高値を買うプレーヤーは少なく、下値を見定めながら買い拾うのが良いでしょう。

 一つ言えることは、10日大陽線を下回ることは無いと考えており、90%の確率で一旦は底打ちしたと判断しております。

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