昨日の米国株式市場は、スマートフォンやコンピューターが相互関税から除外されたことや、14日トランプ大統領が輸入自動車・部品に対する関税を一時免除する可能性について検討していると明らかにしたことで、反発して終えました。しかも、同氏は、『自動車メーカーを支援する何らかの措置を検討している』と述べました。
同日、ウォラーFRB理事は、『関税によるインフレ上昇は一時的なものになると判断している』と述べた一方、『もし景気減速が深刻化し、リセッション(景気後退)の脅威さえある場合は、政策金利を従来より早く、かつ大幅に引き下げる方向を支持することになるだろう』と話しました。
FRB高官による米国景気下支え発言もあり、VIX(恐怖)指数は30.88ポイントまで低下しております。以前もお伝えしましたが、30%を割り込むことができると、更に市場に安心感が広まることでしょう。
日本時間17日午前2時30分パウエルFRB議長講演と、日本時間17日から3日間、ベッセント米財務長官らと、赤澤経済再生担当大臣との関税交渉が重要イベントになると思われます。ただし、相次ぐFRB高官の発言により、パウエルFRB議長の発言はいわば限定的な見方になるかもしれません。
ドル円に関しては、昨日もお伝えしたように、FRBの緊急利下げ、年4回利下げを既に織り込んでいると考えます。そのため、ドル高・円安に動きにくいのも事実です。昨日ウォラーFRB理事の発言により、年内4回利下げに変化はありません。期待的な発想にはなりますが、米国経済指標が思いのほか悪化していないのならば、年内2、3回の利下げが意識されれば、ドル円は145円~147円程度まで回復すると思われます。そうならない限りは、145ん以下で推移することでしょう。
私は円高が続くとは思っていませんが、今はドル高・円安に動きにくいと予想しています。円高に動いている以上、市場マインドの回復は先送りされると考えます。
※相場をトレードするためには、攻める、守る、様子見るの3つを上手く組み立てるのが良いでしょう。攻めてばかりでは大きなリスクにつながり、守ってばかりではリターンが望めません。相場の動きが読みにくいときは、数日間様子見るのが良いでしょう。ただし、様子見てばかりでは、相場を取引している意味を成しません。
【大阪金】
大阪金に関しての詳しい内容は、昨日のブログをご覧ください。
大阪金の方針は不変です。本日は、トレードについて解説したいと思います。
繰り返しになりますが、100円~200円は相場のノイズです。常に、あり得る動きです。ただし、値段を見ていると、下がってきた相場を買い拾うことは困難です。人の心理は、相場が下がるとまだ下がるかも、上がるとまだ上がるかもと思いがちです。つまり、そのための指値を上手く活用するのが良いでしょう。
以前にもお伝えしましたが、今の大阪金相場を大量に買う必要はありません。なぜならば、数日間で1000円近く動くからです。5%を押し目と考え、100円~200円は相場のノイズと思えば、800円安を200円刻みで指値を機械的に入れておくのも良いと考えます。そして、買いが成立した後は、数日間のロウソク足をチェックし、利食い、若しくはロスカットをイメージするのが良いでしょう。下がった相場を買いで待ち構える手法です。
※価格は市場の評価です。金価格が高いというのは誰が決めるのでしょう。20年~30年前の『金』を知っている方は買いにくいと思いますが、今の価格が高いのならば、これだけ長い間10000円以上を維持していないと思います。高いのは、市場がそれだけ高評価していると意識を変えることが重要です。
【大阪白金】
昨日は、NY市場で964ドルまで上昇したものの、大引けでは高値から7ドル失速しました。昨日もコメントしましたが、957.2ドルを上抜けたため、売り方投機筋のショートカバーは発動したと思いますが、同出来高を見る限り多くありませんでした。もう少し、ポジティブな材料が必要なのかもしれません。
ただし、4月4日の大陰線で売り叩いた投機筋のショートカバーが不十分であり、NY市場の下値は限定的と考え、円が143円程度で落ち着いてくれさえいれば、大阪白金のもう一段高は期待できると考えます。
よって、買いポジションを維持しながら、引き続きプラチナ現物価格よりもNYプラチナ価格が10ドル~20ドル割高になれば、一部利食いも視野に入れておきたいところです。ただし、このことを確認できないという方は、仮に25日移動平均線を早い段階で上回ったところでは一部利食いを意識するのが良いでしょう。
※悲観しながら、買い方針継続とします。市場が弱気になったからと言って、底を打たない金融商品はありません。相場は、悲観している時に買うことができるかです。(楽観している時に売りことができるかです)なかなか難しいことではありますが、そのために資金配分をするわけです。後からチャートを見ると簡単ですが、我々はその都度、その都度判断しなければいけません。たいてい暴落している相場は、マイナス材料しか蔓延しません。そのため、材料だけにとらわれるのではなく、別の角度からも市場を分析する必要があります。
【日経225】
日経225は、10日にもコメントしましたが、90%確率で一番底は付けていると判断しております。ただし、すぐに上昇し続けるかは疑問です。なぜならば、相互関税は90日間停止となりましたが、一律関税は継続しており、米中貿易戦争の行方も明確でないため、高値を買うプレーヤーは不在と考えます。
よって、昨日もコメントしたように、ある一定のレンジを想定し、逆張り買い主体で考えるのが良いでしょう。
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