相場は結果論というものの、方向性を見誤ると、耐え忍んだ資金さえも失うことになります。なぜ上昇、下落する可能性があるのかを理解した上で、トレードするのが良いと考えます。
ドル円は、一時143.45円まで下落しました。日米協議で円安是正が求められるとの思惑や、格付け会社3社の米国債格下げなど、様々な要因でドル売り、円買いの動きになったと思われます。
ただし、昨日もお伝えしたように、ドル円はいずれ146円~150円の水準まで引き上げられると予想しております。ドル円の動向は、基本日米の金利差であり、それを決定するのは日米中央銀行ということになります。そのように考えると、FRBによる年内2回利下げが予想されており、『不確実性』の中で無意味に利下げを行わなうとは思えません。しかも、一部では、日米協議で円安是正要求される可能性があり、財務省は円買い介入を行う可能性があるとの声も聞こえましたが、投機筋が大量に円を買っている中、円買い介入を行う可能性はゼロ%に近いと、私は考えます。
ただし、円安の影響で、大阪金融市場はコストアップすると予想しましたが、本日は大阪金、大阪白金は、それぞれ別の要因で上昇したように思います。
【大阪金】
大阪金は、大幅反発しました。格付け民間会社ムーディーズが米国債を格下げしたことで、NY金に買いが入ったとのコメントもありますが、おそらく5月15日の金現物価格が3120ドルまで下落したことで、現物の買いが入ったように思います。
〈金とプラチナは別物〉
繰り返しになりますが、今の『金』と『プラチナ』は全く別物です。金が上昇したからプラチナが上昇したという環境は、20年近く前の話です。今の金は、宝飾品や投資の分野というよりも、無国籍通貨、リスクヘッジ商品といった位置づけになります。そのため、各国中央銀行が、毎年金を購入しているわけです。
一方、プラチナは、金から宝飾品や投資の恩恵を受けつつも、工業品用途が70%占めています。つまり、景気敏感商品ということです。景気敏感商品の場合は、需要面が重要になります。
〈予想レンジを引き上げ〉
本日上昇したことにより、先日までの短期予想レンジ14900円~15300円から引き上げて考えたいと思います。(本日の会員サイトで掲載しております)
常に私は、大阪金を200円幅で買い下がり推奨していますのは、一点で大阪金を買い狙いするのは困難と理解した上で、このような手法を提案してきました。しかも、一部の方には伝えしていますが、売って失敗するより、買って失敗する方が、金相場を学ぶことができます。
〈大阪金の下値目安〉
よって、おそらく今後は買い下がる必要ないと考えており、ここは前日安値15043円を下回らないと予測した上で、5月16日高値15277円、19日高値15288円、20日高値15245円を下値支持線と考え、買い方針継続とします。
【大阪白金】
大阪白金は、本日4700円を上回りました。私は、4450円~4650円レンジを予想していましたが、その予想レンジ上限を大幅に上回りました。ただし、毎日ご覧いただいている方は、私の予想レンジを大幅に上回ったとき、過熱していると判断してください。本日の会員サイトでは、4700円を上回ったため、過熱感があり、利食い優先とコメントしています。
〈上昇のヒントは、NYプラチナが牽引するか〉
昨日もお伝えしましたが、NYプラチナが現物価格を上回り、1000ド越えをしたことで、NY市場に投機筋の買いが入ったと判断。そして、昨日NY市場では、出来高が推定55000枚と大商いを記録し、さらに投機筋が買い煽ったと判断しました。
相場の基本は、NY市場の取組高と出来高です。投資資金流入=取組高増加、投資人気増加=出来高増加は、必ず意識しておくべきでしょう。出来高は、取組高の60%以上ならば、大商いと考えて良いでしょう。つまり、19日NYプラチナ取組高78000枚に対し、46800枚(60%)以上ならば、商いが集中したと判断して良いでしょう。
〈投機筋が買えば、誰かが売る〉
そこで、次に確認するのは、現物価格とNYプラチナ価格の差です。本日午前8時では、NYプラチナ1066.7ドルに対し、現物価格は1060.75ドルと、この価格差が6ドルまで拡大しています。ただし、この価格差が20ドル以上になることもあります。ここで、想像することは、投機筋が買ったのならば、誰が売ったのかです。投機筋がNYプラチナを買うことで、NYプラチナ価格は現物価格よりも乖離します。その乖離をしたところでは、現物筋の売り予約が出やすいのもイメージしておきましょう。
今回のNYプラチナ上昇は、昨日指摘したように、WPICプラチナ需給レポートで、1月ー3月の四半期で25トン供給不足を公表したため、大量に投機筋の買いが入ったように思います。
〈今後の相場〉
ここからの相場ですが、今回は需給相場となっており、暴落するとは思えません。ただし、4700円以上は買われすぎの領域です。そのため、一度高値を買った投機筋の手仕舞い売りが出た後に、再び反発する可能性があります。よって、基本は買いスタンス継続とし、反発は利食いも意識しながら、突っ込み買い拾いとします。
現物価格1000ドルを割り込むことはないでしょう。ちなみに、昨日の現物価格は、安値1000.36ドル、高値1064.37ドルでした。現在(19:07)は1050ドルであり、今年の高値1013.73ドルを上回ったことで、1030ドル以下は買い拾われやすいと予想します。
【日経225】
日経225は、上値の重い展開になりました。20日の会員サイトでは、37800円以上での売りを提案し、今で売り継続となっております。この売り玉のロスカットは、前日高値37710円以上で取引終了した場合のみとします。
あとは、割愛いたしますので、会員サイトをご覧ください。
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