相場は次のステージに移行。18:28

昨日の米ADP雇用統計と、その後のISM非製造業景況指数が、市場予想を大幅に下回ったことで、FRBへの利下げ期待が膨らみ、ドル円は再び143円を割り込みました。しかも、トランプ大統領はSNSに『今こそ金利を引き下げなければいけない』と投稿したこともドル売り要因になりました。

 今週末は、米雇用統計が予定されております。米ADP雇用者数が弱気の内容だったことから、既に市場予想、若しくは予想以下を織り込んでいると考えます。ちなみに、市場は非農業部門雇用者数13万人増加と、前回数字17.7万人増加を下回る予想となっております。

〈ドル円〉

 ドル円は、いずれ146円~150円水準まで反発すると予想しております。その理由としては、①年内2回利下げ見通しであること②投機筋の円ネットロング(買い越し)が164000枚と、ピーク時179000枚から思ったほど減少していないこと③欧米ファンドの中間決算が今月であることなどが挙げられます。今は、トランプ関税に振り回されていますが、ドル円を決めるのは日米金融政策です。日銀は慎重姿勢を貫き、FRBは不確実性の中での利下げは無謀としております。市場予想では、9月と10月に利下げする見通しとなっております。

【大阪金】

 大阪金は、堅調な動きを見せました。

〈今までの経緯〉

 私は、4月11日の会員サイトから大阪金予想レンジを14500円~15500円とし、15500円前後では利食い優先とお伝えしました。そして、4月22日の会員サイトでは15000円~16000円に引き上げ、5月14日一般サイトでは、200円幅ずつ買い下がりを提案しました。5月21日には買い下がる必要はないと伝え、5月16日高値15277円、19日高値15288円、20日高値15245円を下値目安とし、買い方針継続としました。更に、今月3日には揉み合いを上抜けたことを指摘し、予想レンジを引き上げながら買い方針継続としています。

 私自身、2022年からは『金』は買うか、買わないかの2択で臨んできました。

〈なぜ買いか〉

 繰り返しになりますが、今回のトランプ関税により世界的に財政を拡張していることが、最大の買い要因と考えます。依然として、世界のマネーストックが増加しております。しかも、財政拡張しますと自国通貨の圧迫要因になり、その通貨に代わるものを保有する必要があります。それが金なのです。以前からお伝えしていますが、金は無国籍通貨の役割を担っています。

〈投機筋の買いより、現物筋の買いの方が安心〉

 NY市場に投資資金が流入していないにもかかわらず、3300ドルを維持していることが不思議だと思いませんか?私は、不思議です。ただし、3300ドルを維持しているということは、投機筋が買っているということではなく、現物筋が買っているという解釈になります。現物筋は投機筋と異なり、短期トレードはしません。しかも、需給に直接影響をもたらします。投機筋が買っているより安心できるということです。

 よって、大阪金は引き続き買い方針継続とします。徐々に5月8日高値15843円をトライすることでしょう。本日の会員サイトでは、今回上昇した場合の上値目安を掲載しております。

【大阪白金】

 大阪白金は、堅調な動きを見せました。

〈今までの経緯〉

 私は、5月8日に三角持ち合いの上昇型パターンと伝え、5月12日にその持ち合いを上抜けたことから買いスタンス継続とし、19日にはWPICプラチナレポートが強気の内容だったことで、4700円~4800円を予想してきました。しかし、4700円台は買われすぎの領域であるため、一部利食い優先とお伝えし、会員サイトでは先日下落した4600円台は買い場探しとしました。しかも、現物価格よりもNYプラチナ価格が割安であるため過熱感が感じられず、更なる上値を示唆しました。

〈NYプラチナと現物価格との関係性〉

 正直、本日日本時間では現物価格よりもNYプラチナ価格が5ドル程度割安で推移していましたが、18時時点ではNYプラチナ1128ドルに対し、現物価格が1023ドルと、逆に5ドル程度NYプラチナが割高になっております。過熱する相場は、このような動きをします。つまり、投機筋は期待を買い、現物筋は現状を買います。昨日も伝えたように、現物価格が牽引する相場は当然の評価であり、投機筋が期待で買う相場は過熱しやすくなるということを理解しておきましょう。ただし、10ドル~20ドル割高まで投機筋は買う可能性があります。

今回の相場は、以前とは全く別物と考えます。何度もお伝えしていますので、割愛いたします。

 よって、大幅上昇では利食いも意識し、〇〇〇〇円~〇〇〇〇円を目指す展開をイメージしておきましょう。

【日経225】

 日経225は、やはり上値の重い展開になりました。会員サイトでは、昨日の売り玉を本日利食いは自由とし、前日高値を上回って引けた場合は、売り玉ロスカットするのが良いと伝えました。

 正直、方向性がまだ見えません。ただし、トランプ関税の影響で38000円台維持は困難ではありますが、日本企業の自社株買いなどで底堅くもあります。そのように解釈すると、狭いレンジでの短期トレードが有効なのかもしれません。

 よって、会員サイトにも掲載しているようにレンジをイメージし、必ず前日高値・安値、当日終値の関係性を確認しておきましょう。

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