先週は、イラン・イスラエルの報復攻撃により、米国市場に緊張が走りました。先週末の米株式市場は軟調に推移しましたが、ドル円は堅調な動きを見せております。
今週は、日米中央銀行ウィークです。明日17日は日銀金融政策決定会合、18日(日本時間19日午前3時)FOMCが予定されております。6月FOMCは、ドットチャートが公表されるため、FOMCメンバーの利下げ見通しが明らかになります。3月のドットチャートでは、年内2回利下げ見通しであったため、今回は1回利下げに修正されるのではとの見方も出ております。
〈円の投機筋動向〉
6月4日~10日までのシカゴ円・投機筋のネットロング(買い越し)は、前週比6554枚減少し、144595枚まで縮小しております。
ただし、今回の円高きっかけは、トランプ大統領の相互関税発表です。(チャート①)4月1日時点での投機筋は121774枚のネットロングであり、翌週8日には147067枚まで拡大していました。つまり、最低でも投機筋のネットロングが、120000枚まで縮小しない限りは、円高に動きにくいと予想します。しかも、FOMCで年内1回利下げの見通しが高まると、更に投機筋の巻き戻しが入りやすくなります。よって、引き続きドル円は146円~150円のレンジを予想します。
【大阪金】
大阪金は、ご存じのように中東情勢緊迫化により、NY市場が3470ドル台まで買い進まれました。有事の買いは、あまり強気しない方が良いと考えます。有事の買いで飛びつくのは、投機筋であり、中東情勢が落ち着くと、手仕舞い売りが出やすくなります。
本日の会員サイトでは、16200円台は利食いし、再度突込みを買い直す方針としましたが、本日大阪市場は16131円までしか上昇できず、利食いできなかった会員様もいたと考えます。
考え方に変わりはありません。そもそも、私が予想していた材料の中には、中東情勢緊迫化は入っていません。つまり、こういったニュースはイレギュラーであり、金を取引する上でのメリットでもあります。
よって、突込み〇〇〇〇〇円台からは、再び買いを考えるのが良いでしょう。本日の終値では、前日高値を上回れなかったため、多少の下振れ(1%~2%)はあっても不思議ではありませんが、そこを買い拾うのが良いと考えます。
【大阪白金】
大阪白金は、5200円台まで一時売られました。NY市場では1200ドルまで下落。やはり、先週末にもお伝えしましたが、週末金曜日午前9時ごろに現物売りが入った可能性は高いと考えます。それに対し、中国も大量に買ったため、思ったほどアジア時間で下落しなかったのでしょう。
〈先週末の米CFTC建玉明細で分かったこと〉
正直、先週もコメントしましたが、なぜNYプラチナ価格が現物価格より大幅に割安なのかが、先週末公表の米CFTC建玉明細で判明しました。当然、現物価格が堅調なのは中国の買いが目立っていたからであり、NY市場が割安だったのは当業者(現物取扱業者)が、大量に売り上がったからのようです。
〈米CFTC建玉明細〉
上がCFTC建玉明細、下がNYプラチナ日足になります。①は、CFTC建玉明細の対象期間です。②は、中国が現物を大量に買った1週間(6月9日~13日)です。
①1075ドルから1212ドル(10日終値)に上昇した投機筋のネットロングは、26979枚と前週比6930枚拡大していました。おそらく、その後1300ドルまで上昇したため、更にネットロングが拡大したと考えます。
そこへ現物売りが入ったことで、一気に先週末同筋の決済売り注文が出たと予想します。しかも、12日NYプラチナ取組高は107102枚と、コロナショック前まで増加してきました。明日公表される13日取組高が、どの程度減少したかがポイントになります。詳しい話は割愛いたします。
〈一旦高値を出し切った可能性大〉
一旦、先月19日に公表したWPICプラチナ需給レポートを価格が出し切ったように思います。だいぶ前にコメントしたことがありますが、13日のロウソク足は、①前日終値を上回って始まり②前日高値を上回り③前日安値を下回って終えております。このロウソク足をキーリバーサルと言い、天井で出現するロウソク足になります。
※相場がブレやすい状態であることも意識しておきましょう。
〈下値目安〉
今は80%の自信しかありませんが、仮に5548円が一番天井だったとした場合、5%押し目は5271円、10%修正安は4993円、15%修正安は4716円が下値の目安と考えます。高値から5%下げたため買い拾われやすいと考えますが、私は10%~15%の修正安があると予想します。
【日経225】
日経225は、予想外に上昇しました。本日の会員サイトでは、方向性が見えないため、38200円台で短期売りとしながらも、前日高値を上回って終えた場合はロスカットと伝えました。ここ数日間で、若干こすっております。相場は勝率ではなく、どれだけ利益を得たかになります。
本日終値で、6月SQ値を上回ったため、再び買いを意識して考えたいと思います。
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