中国の動向次第続く。再び、プラチナを深堀り。17:49

本日午前3時に発表したFOMCの結果は、市場予想通り政策金利を4.25ー4.50%に据え置きました。ドットチャートでは、2025年末時点の中央値を3.875%(2回利下げ)に据え置き、2026年末時点の中央値を3.625%(1回利下げ)に上方修正しました。FOMCメンバーのうち、7人が年内利下げ回数ゼロと予想したことで、ドルは堅調な動きを見せました。

しかも、トランプ大統領がイランに対し、『無条件の降伏』を求めたことで、アメリカが軍事介入するとの見方が強まり、中東情勢が緊迫化し、ユーロに対し有事のドル買いとなりました。

これらのことから、ドル円は145円台を維持しております。

【大阪金】

 大阪金は、当面FRBによる利下げの可能性が後退したことや、ドル反発により、NY金価格が軟調に推移し、0.66%安となりました。前日安値を下回ったため、短期トレードでは一旦買い玉決済となりました。中期トレドは、引き続き買い方針ですが、少し下押しも意識しておくのが良いでしょう。

相場は必ず・絶対ということはありません。万が一に備えておけば、次のチャンスで生かすことができます。

よって、会員サイトでは掲載していますが、改めて15400円~16400円レンジを意識した上で、買い方針継続とします。

【大阪白金】

 大阪白金は、大幅高となりました。もう一段高があると昨日話したばかりですが、こんなに早く大幅高を演じるとは予想していませんでした。しかも、300円以上高くなることは想定外でした。

 今回の上昇は、以前から伝えているように、中国筋の現物買いによるものと判断しております。価格上昇時でも普段よりも多く買っているように思います。

〈昨年5月の上昇と比較〉

 昨年5月20日に大阪白金5482円まで上昇した時は、現物価格は897ドルから1097ドルまで上昇しました。一方、NYプラチナは905ドルから1116ドルまで上昇していました。その間、中国はほとんど買っていませんでした。(過去のデータを確認)そのため、あっさり1000ドルを下回ったわけですが、今回も同様とは言えません。そういった意味でも慎重に推察するのが良いと考えます。

なぜ中国は高値を買うのか?

 考えられるのは2点です。以前にもコメントしましたが、①中国宝飾品業者が金からプラチナにシフトしていること②プラチナを南ア政府は、『最重要鉱物』と位置付けたことが考えられます。そのため、1300ドルでも買っているように思います。

〈キーリバーサルを否定〉

 先日からNYプラチナ、現物ともに『キーリバーサル(テクニカル用語)』が出現し、90%の確率で天井を打ったと判断しました。しかし、昨日その高値を更新したことで、10%の可能性で『キーリバーサル』が否定されました。

〈相場上昇を止める要因〉

 相場上昇が一巡するには、①中国の買いが縮小すること、②現物売りが出ることしかイメージできません。あとは、昨日コメントしたように、NY市場でのロールオーバー(限月乗り換え)完了、26日の大阪白金新補発会が考えられますが、今回の上昇は投機筋のポジションによるものではないため、やや弱いイベントになります。やはり、中国次第と考えるのが良いでしょう。

 中国次第と考えるのならば、7月7日に上海プラチナウィークが行われ、7月1日は休場となります。つまり、中国が現物を買うとしても来週いっぱいと予想します。

〈本日の現物価格の動向〉

 ちなみに、現時点でのNYプラチナ価格1307ドル、現物価格1311.5ドルとなっております。(17時15分) やはり、現物価格が上昇をけん引しており、NYプラチナよりも現物が割安にならない限りは、修正安は期待できないのかもしれません。しかし、本日の現物価格は1352ドルまで上昇した後、ロンドン時間(15時以降)から30ドルも下落しました。

〈相場の上下動には注意〉

 とは言え、相場が上昇し続ける限り、過熱は解消されません。天井を見極めることはできませんが、波乱含みの展開には注意しておきましょう。昨日も伝えたように、5550円以上ではほとんど取り組んでいないため、まとまった成行の売買によって、揺さぶられる可能性はあります。

よって、来週まで様子を見たいと思います。引き続き、中国の動向に注目したいと思います。

※今コメントを掲載し終わった時点で、NYプラチナと現物価格が同水準まで修正してきております。(17時51分)

【日経225】

 日経225は、中東情勢緊迫化が上値の重しになったようです。ただし、本日の会員サイトでは、昨日までの安値38550円を意識して買い方針としました。当然、短期で考えております。しかも、前日安値を下回って終えた場合は、一旦ロスカットとします。

基本的考え方は、6月限SQ値38172.67円が下値サポートになると予想します。それを軸として、現時点では短期買い方針としています。

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