皆様ご存じのように、イランがカタールの米空軍基地にミサイルを発射しました。しかし、トランプ大統領は、イランから攻撃の前に事前通告があったとし、イランに対し事態の収拾を求めました。
そして、本日午前7時過ぎ(米国時間23日午後6時過ぎ)、トランプ大統領は『イスラエルとイランが完全かつ全面的に停戦することで合意した』とSNSに投稿しました。
イランの外相は、イスラエル軍が軍事行動を停止すれば、停戦に応じる考えをSNSで示し、イスラエル首相府もイランとの停戦を受け入れる考えを明らかにしました。
この結果、148.03円まで上昇したドル円は、145円まで下押しする結果となりました。ドル円の考え方に変わりはありません。
【大阪金】
大阪金は、イスラエルとイランの停戦合意により、大幅安となりました。大幅安と言っても、2.4%安です。以前にもお伝えしたように、1~2%のブレは相場のノイズであり、今後もあり得る動きです。とは言え、昨日のコメントでは、16200円台を予想し、16171円までしか上昇できなかったため、利食い損ねた方もいたと思います。ただし、以前からお伝えしているように、『有事の金買い』はおまけのようなもので、一緒に強気する材料ではないと考えます。今後も同じです。
〈前日安値を下回り、上昇にブレーキ〉
本日、2.4%下落したため、前日安値を下回り、相場上昇にブレーキがかかったようにも思えます。短期トレードを主体にしている方は、一旦決済するのが良いでしょう。中期トレドを主体としている方は、買いポジション維持と考えます。個々の投資スタイルで、注目する指標が変わってきます。ちなみに、私のブログは、中期トレードをメインとしています。
〈金を強気している理由〉
今回、停戦合意となりましたが、私が大阪金を強気している理由ではありません。各国中央銀行の財政拡張が、そもそもの金サポート要因と考えます。金価格が上昇していることで、宝飾品需要減少が予想されますが、金は無国籍通貨であるため、価格が下がると現物買いが入りやすいと予想しています。
よって、以前にもお伝えしたように15400円~16400円レンジを意識し、買い方針継続とします。
【大阪白金】
大阪白金は日本時間、金価格下落に伴いプラチナ価格も下押しする動きを見せ、上値を切り下げました。しかし、欧州時間に入ると、再び現物価格が1300ドルを上回り、夜間取引では大幅上昇となっております。
昨日のブログも参考にしつつ、ミクロで考えると、6月9日に一気に上昇したことで、その後10日~17日まで5250円~5550円レンジで動きました。しかし、18日に5550円を突破したことで、その後5550円~5900円レンジで動いているように思います。しかも、19日に付けた4902円が天井と確認することができず、修正安を期待しつつも様子見としています。
https://first-traders.com/metal/17706/
〈現物買いは無視できない〉
そもそも、今まで伝えてきました中国筋の現物買いが、相場を下げさせない要因となっております。詳しい理由は、以前掲載しましたので、割愛いたします。昨日も中国筋は、おそらく1250ドル前後で現物を買ったと思われます。金もそうですが、現物の買いは無視できません。ただし、金と異なることは、宝飾品・投資需要は総需要の3割程度であり、それ以外の工業品需要は景気に左右されやすいことや、価格上昇により需要減少も考えられることで、1300ドルから買い進まれるにも限界があると考えます。ただし、未だ現物買いが入っていることを重視してみるのが良いでしょう。
〈米CFTC建玉明細〉
それに対し、こちらの表をご覧ください。
こちらは、本日公表した米CFTC建玉明細になります。まず、チャートの赤枠が、対象期間になります。この期間に、投機筋は売りポジションを3102枚増やしていました。おそらく、価格が高いとみている投機筋なのでしょう。ただし、中国筋が現物買いに入っている中、投機筋が売っているのならば、当然その投機筋のショートカバーが入りやすくなるのも仕方がありません。相場が天井を付けるときは、投機筋が買い煽ったときです。むしろ、売りが減少しなければいけません。おそらく、18日のNY市場大幅反発は、投機筋のショートカバーによるものと考えます。
〈NYプラチナと現物価格の関係性〉
17時40分時点のNYプラチナは1311ドルであり、現物価格は1316ドルと、依然現物価格が上昇をけん引しています。繰り返しになりますが、現物価格がNYプラチナ価格を下回らない限りは、修正安の期待は薄いように思います。
先日からお伝えしているように、昨日のNY市場で中心限月が10月限に移行しましたが、ロールオーバーは継続しています。今週いっぱい続くことでしょう。そして、26日は大阪白金新補発会し、ポジションの変化が予想されます。私の見ているチャートでも今週が重要な週であり、今週の動きに注視しながら、相場を客観的に見ていこうと思います。
ちなみに、何度もお伝えしていますが、買われすぎは解消されていません。
【日経225】
日経225は、方向性が見えない中、堅調な動きを見せました。個人的には高値は買いたくないものの、6月限SQ値38172円を下値目安とし、突込みは買い拾われやすいと考えます。今の相場をサポートしているのは、日本企業の自社株買いと、配当金再投資と考えます。3月配当の会社から今月は配当金が支払われています。その買いが下値サポートになると予想します。
よって、前日安値を意識し、突っ込み買い方針とします。
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