プラチナ価格上昇は、需要旺盛というより、パラジウム上昇によるもの!?17:36

【大阪金】

 大阪金は、堅調な動きを見せました。引き続き、6月24日高値16171円を上抜けたところからは利食いを意識するのが良いでしょう。ただし、天井を打つような相場ではないため、繰り返しになりますが、買うか、買わないかの2択で臨みましょう。

 金の上昇理由は、以前のブログに掲載していますので、割愛します。

【大阪白金】

 大阪白金は、昨日の動きに反して、堅調な動きとなりました。昨日は、前日安値を下回って終えたことは評価に値するとした一方で、リースレートが上昇し現物価格が1350~1400ドルを上抜けたことで、堅調な動きも考えられるとし、様子見を継続しました。

 5月20日から一度もプラチナ相場は売りになりません。売りになりかけると、必ず反発するのが、今のプラチナ相場です。そのため、正直買いは考えていないものの、売りの話ができないのも事実です。

ここまでの相場の動きをまとめてみました。

〈5月19日~7月9日〉

 5月19日~7月9日までは、中国宝飾品業者は保管コストが高い金の在庫を減少させ、プラチナにシフトしたことで、中国宝飾品業者のプラチナ現物購入が目立ち、欧州のプラチナ現物在庫が減少し、現物価格も1435ドルまで上昇したと考えます。

〈7月10日~7月14日〉

 トランプ大統領は、8月1日から米国が輸入する銅に50%の関税を課すと言及したことで、パラジウム現物価格が大幅上昇し、プラチナ現物価格も大幅上昇となりました。

〈7月15日~現在〉

 トランプ大統領は、ロシアから原油を調達した国には100%の関税を課すと言及したことで、ロシアからの供給不安懸念により、リースレートが上昇し、パラジウム現物価格が大幅高となり、プラチナ現物価格も大幅上昇となりました。

 昨日は、大阪市場が冷静な動きになったため、つられ高はしなかったと述べましたが、正直どのような力が働いているのか分かっていません。本日は、白金ETFに大量の買いが入っており、大幅高を演じていました。いずれにせよ、現物価格が上昇している間は、大阪白金が下がりにくいということになります。

 7月10日以降、パラジウムの動きがプラチナの動向を左右しており、どこまで上昇が続くか確認する必要があります。

〈NYプラチナとプラチナ現物、パラジウム現物の関係性〉

 私は、基本現物価格を重点的に観察しております。7月10日からプラチナ現物価格は、本日の高値まで9.9%上昇しました。一方、パラジウム現物価格は、20%上昇しています。つまり、今回のプラチナ現物価格上昇は、パラジウムの影響が高いということになります。ちなみに、17:15時点のNYプラチナ価格は1486ドル、プラチナ現物価格1467ドル、パラジウム現物価格1300ドルで推移しています。7月10日時点で、プラチナとパラジウムの現物価格差は250ドルありましたが、今では167ドルまで縮小しております。

〈弱気はしにくいものの〉

 今の段階で弱気することはできませんが、現物価格1500ドルまで接近している中、宝飾品、工業品需要が増加するとも思えません。繰り返しになりますが、相場が上昇し続けるためには、高値でも買う需要が必要です。6月までは、中国の宝飾品需要が旺盛だったため、1400ドルを上回りましたが、今はそうではありません。そのことだけは注意しておきましょう。

【日経225】

 日経225は、40000円を上回りましたが、維持することはできませんでした。39600円~39800円での売り玉は、一旦40000円でロスカットとなりました。

 正直、また方向性が見えなくなりました。短期トレンドは上向きに変化した一方で、海外投資家は1兆円規模の現物・先物買いポジションを維持しており、高値を買う勇気はありません。

よって、もうしばらく様子を見ていきたいと思います。

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