9月スタートは面を食らったが、基本的な考え方はブレない。18:34

 氷見野日銀副総裁は2日、日銀の経済・物価見通しが実現していけば、引き続き利上げを行うことが適切との見解を改めまして示しました。しかし、追加利上げ時期を示唆する発言は有りませんでした。

氷見野副総裁から早期利上げに向けた発言がなかったことを受け、ドル高・円安となりました。

 更に、森山自民党幹事長が両院議員総会で辞意を表明したことで、ドル円は148.70円台まで上昇しております。

 ドル円もなかなか146円を割り込めずにいます。今週末、米雇用統計の発表があります。市場が予想している非農業部門雇用者数は7万人増加(前回7.3万人増加)、失業率は4.3%(同4.2%)です。この数字と、日本時間18日のFOMCはセットになります。8月22日のパウエルFRB議長は、雇用の下振れリスクを指摘した上で、リスクが高まる場合は『政策スタンスの調整が正当化される可能性がある』と発言し、米雇用統計が悪化した場合は9月0.25%、0.5%利下げの可能性が強まりドル安円高に動く、一方良好な内容であるならば、9月利下げ期待が後退し、ドルは堅調な動きを見せることでしょう。(0.25%利下げだけならば、ドル安・円高の反応は限定的)

ちなみに、利下げが後退することで、NY金に対して利益確定売りも出やすいと考えます。

【大阪金】

 大阪金は、高値更新中となっております。正直、今回の高値更新は、予想外の動きとなっております。基本は、買い方針であるため、相場の方向性には問題はありませんでしたが、買うタイミングが少々ズレたように思います。

相場が上昇している最中であるため、あまり決めつけるのも良くないと思いますが、ある程度の目安を考えておきましょう。こちらのチャートをご覧ください。

 こちらは、大阪金日足チャートになります。今年に入っての動きをおさらいしてみましょう。①は、13673円から15253円まで11.5%上昇しました。続いて②は13985円から15811円まで13%上昇、③は14758円から16132円まで9.3%上昇しました。最後に④は15291円から16326円まで6.8%上昇となりました。こちらは、安値と一番最初の高値を結んだ上昇率です。このように見ますと、徐々に上昇率が小さくなっています。

⑤は15855円から16785円(9月2日時点の高値)まで5.8%の上昇となります。やはり、下振れが小さいことや、価格が上昇していることから上昇率が小さくなっているように思えます。

ただし、④の高値をしっかり上抜けたため、イメージ的には一旦下押したとしても、再び高値近辺まで買われる可能性があります。それがFOMC前ならば、一旦様子見るのが良いでしょう。

いずれにしても、上昇するとしても、押し目・突込みがない場合は様子見とします。

【大阪白金】

 大阪白金は、やはり6200円台まで反発してきました。正直、強気は一切していませんでしたが、昨日の反発が気になるところでした。なぜ、プラチナ現物価格1400ドルを維持したのか正直不思議です。昨日もお伝えしましたが、9月スタートということもあり、FRBによる利下げ期待もあることから、ドル安・NY貴金属買いの連鎖になったように思います。

しかも、9月1日・2日とも10時30分以降、30分間買いが集中していたように思います。昨日も指摘しましたが・・・。こちらをご覧ください。

 こちらは、大阪白金30分足チャートになります。赤枠が10時30分のロウソク足になります。下段は出来高です。いずれにしても、9月1日は完全に6000円を上抜いて、2日は6200円を上抜きました。

 以前にもお伝えしましたが、大阪白金6000円、プラチナ現物価格1400ドルを下回ったことで弱気しましたが、今月その価格を上回ったことでテクニカルは中立から強気に変化したため、もうしばらく様子見たいと思います。今は売りの意識は控えたいと思います。

 ちなみに、昨日10時半以降に大阪白金が上昇したことで、中国が買ってきた可能性があるとしましたが、私が見る限り、ほとんど買っていませんでした。

しかも、世界のプラチナETF残高は、8月末時点で前月末比0.34トン減少していました。ご存じのように、7月は8.28トン減少したため、既に6月末に比べ8.62トン減少したことになります。それを踏まえ、9月10日のWPICプラチナレポートは強気の内容を公表するのか疑問です。明らかに価格上昇が投資意欲を半減しているように思えます。

【日経225】

 日経225は、上値の重い展開になりました。今はレンジ相場を意識しておりますが、引き続き25日移動平均線を終値で下抜けた場合は、当面43935円が天井と判断します。ちなみに25日線は、昨日と同様42090円です。

それと、以前にも指摘したように、ヘッジファンドがVIX指数を大量ショート(売り越し)していることから、今月はボラティリティが高くなるように思います。レンジを意識した上で、売りで臨みたいと思います。

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