高市トレード継続か、それとも高市ショックか。19:36

 昨日は、パウエルFRB議長、ボウマンFRB副議長ともに、金融政策や経済見通しに言及しなかったようです。

 その代わりに、昨夜、高市早苗自民党総裁が、WBSにリモート出演し、金融政策をめぐる過去の発言にツッコまれていました。昨年『金利を今上げるのはアホや』との発言⇒『政府も税財政、金融政策には責任を持たなければいけない。金融政策について、その手段を決めるのは日銀だということを前置きした上で申し上げました』と説明。さらに、インフレの一因として指摘されている円安について問われると、『行き過ぎた円安ということを誘発するつもりはございません』と語りました。

そもそも、高市早苗氏は、自民党総裁選後の記者会見で『物価高対策に力を注ぎたい』『ディマンドプルインフレ(需要によるインフレ)になるまで日銀とのコミュニケーションを密に取っていく』と述べ、これらが財政出動への思惑と日銀の早期利上げ観測後退につながり、市場で株高・円安・長期金利上昇の反応がかなり大きくなりました。

 本日、自民党の高市総裁と公明党の斎藤代表が1時間半会談し、斎藤氏は記者団に自公連立について『いったん白紙にして、これまでの関係に区切りをつける』と明言しました。臨時国会での首班指名選挙で高市氏が首相に選出されず、政権交代になると、今までの高市トレードに対し、巻き戻しの動きになる可能性はあります。

【大阪金】

 大阪金は、本日大きく売られました。とは言っても、大阪金283円安で1.41%しか安くなっていないため、価格が高くなることで変動幅は大きくなるのは仕方がありません。それを理解した上で、トレードするしかありません。

 昨日のブログでは、現物価格4000ドルが下値サポートと伝えましたが、イスラエルとイスラム組織ハマスが、和平計画の第一段階となる停戦と人質解放で合意したことから、利益確定売りが出て4000ドルを一気に下回り、3950ドル前後まで下落することとなりました。今は3993ドルです。(18:20)

 本日の会員サイトでは、〇〇〇〇〇円以下は買いと提案、ただし、前日安値を下回って終えた場合はロスカットとし、買い玉の損決済となりました。ボラティリティは依然高いままと考えており、当然19000円まで下がることも視野に入れておくべきだと考えます。

 昨日も述べたように、おそらく3700ドルを下回ることは無いと考えます。常に、安くなった時に買うか、買わないか判断できるようなポジションづくりをしていきたいと思います。

【大阪白金】

 大阪白金も動きすぎです。だから、証拠金が上がるのでしょう。証拠金が上がるということは、ボラティリティが高いということになり、本来ならば相場が冷静になるきっかけになるのですが。

 本日の会員サイトでは、〇〇〇〇円以下は買いとしながら、前日安値を下回って終えた場合、一旦買い玉決済とし、買い玉の損決済が成立しました。本日は、ロスカットの売りが多かったように思います。私が指摘した前日安値7717円を下回った途端、500枚近くの売り物が出たように思います。その後も、成行で200枚~300枚単位の売り注文が出ていたように思います。

 おそらく、今のプラチナ相場は、世界的な財政拡張によるインフレ懸念から金を始めとし、プラチナ・パラジウム・シルバーが買われているように思います。パラジウムに関しては、投機筋がショートポジション(売りポジション)であるため、ショートカバー(買戻し)が炸裂しているように思います。しかも、あまり上昇していなかったシルバーが、昨日は50ドルを突破しました。なんか、カネ余りとインフレが交わった相場に思えます。

 今回の相場は、簡単には終わりそうにありません。インフレが正当化されるわけはありませんが、インフレを抑えるような政策はありません。米国の官僚もトランプ関税に問題はないだけを言い、金融政策緩和を正当化しております。これでは、インフレが収まるわけがありません。そのように考えると、①今月日銀が利上げをするか②今月FRBが利下げをしないかです。何を言いたいかと言いますと、日銀が利上げをせず、FRBが利下げをすると、円安・インフレが正当化されるということになります。しかも、中央銀行の独立性が失われることにもなります。

 そうならないでください、私からのお願いです。

 今も見ていただいて分かるように、まだ下がる相場ではありません。ただし、金とは異なり、証拠金アップにより、相場の動きは確実に弱回ると思います。ただし、もうしばらくは大きな乱高下を意識するしかありません。私自身、この値段はインフレを容認している価格であり、ディマンドプルインフレ(需要によるインフレ)ではないと考えます。

【日経225】

 日経225は、来週から勢いが弱回るかもしれませんが、大きく崩れす相場ではないと考えます。日経225ミニ及びオプションのSQ値は、48779.14円になります。これが、目先のポイントと考えます。ただし、この価格を上回ると、50000円もあり得ると考えます。

しかしながら、高市氏が首相に選出されないと、40000円まで下落する可能性があります。『高市ショック』になる可能性もあり、上方向だけを意識する相場ではないということになります。慎重に政治の動向を見ていきたいと思います。

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