リスクの線引きをしながら相場につく。18:16

 昨日、自民党と日本維新の会は党首会談で、連立政権を見据えた政策協議を始めることで合意。高市新総理誕生の可能性が高まり、ドル円は一時151円後半まで反発しました。

 しかし、本日、田村日銀審議委員の講演で、物価の上振れリスクが高まっているとの認識を示し『利上げを判断すべき局面にきている』と話されました。ただし、そもそも田村氏はタカ派であり、前回も0.75%に政策金利引き上げを求めていた人物です。そういうこともあって、一時的に150円半ばまで反落したものの、その後151円を回復しております。

 本日は、22時以降、米国要人発言が控えております。ブラックアウト期間前ということもあり、為替や株式市場が多少変動することでしょう。

 引き続き、相場のポイントは、24日米CPI、29日国内貴金属新甫発会、30日未明FOMC、30日日銀金融政策決定会合と考えます。

【大阪金】

大阪金は、止まりません。私が、昨日指摘したのは、以下のことになります。

 このチャートは、大阪金60分足になります。①を左横にスライドすると相場の窓(ギャップ)があります。本来相場は、その窓を下値サポートとし、買い拾われる傾向があります。窓を完全に埋めきると上昇の勢いが弱回ります。つまり、①の価格を下回った時点でロスカットすることもできます。相場が上昇している時は、下がらないと思い込むのではなく、下がっても良いリスクの線引きをすることが重要だと考えます。

 本日も窓を開けて夜間取引がスタートしました。完全に窓を埋めきるのであれば、21047円下回った場合です。つまり、21046円以下をロスカットとして、買うのも良いと考えます。

 ここまで上昇すると、私もそうですが、押し目が欲しいところです。ただし、『押し目待ちに、押し目なし』の格言通り、買わしてくれません。買えない理由は、今月だけで3000円近く上昇しているからだと考えます。

 ただし、相場のリズムは上方向です。大きく崩れる相場ではないと考えるべきでしょう。例えば、昨日も伝えたように、仮に大阪金5%の押しは1050円、10%の修正安は2100円、15%の修正安は3150円と、今の価格から逆算して考え、投資資金に応じて、大阪金標準か、それとも大阪金ミニを選択するのが良いでしょう。

【大阪白金】

 大阪白金も『押し目待ちに、押し目なし』といったところです。正直、私は金より全然強気出来ていません。ただし、今はインフレといった枠組みの中で、貴金属価格が形成しているとするならば、以前から言うように、プラチナ価格だけが下がるとは思えません。

まだ、相場が下がるとは思えないため、基本は買い方針で臨むのが良いと考えますが、金とは異なり、プラチナやパラジウムのような工業品需要が大半を占めている商品にとって、いずれ梯子を外されることも想定しながら、買い拾うのが良いでしょう。

 先ほどもお伝えしたように、金ほど強気していない分、正直高値を強気する気にはなれません。来週から月末にかけて、一度売り叩かれる場面もあると考えます。しかも、29日は2026年10月限が新甫発会します。おそらく、手前の8月限に投機筋の買いポジションが存在しているため、ここのポジションの変化が気になります。当然、新甫発会以降は、乗り換えをしてくることでしょう。

少し、中・長期的な見方で、判断していこうと思います。

【日経225】

 日経225は、高市新総理大臣への期待から再び高市トレードで反発したように思います。48000円前後での売り玉は、一旦ロスカットとなりました。この繰り返ししかありません。

 おそらく、高市氏が新総理大臣に選出した場合、一旦利益確定売りが出るように思います。ただし、大崩れはしないことでしょう。なぜならば、高市氏が総理大臣になることで、市場は日銀の利上げが先延ばしされるとの思惑が働くからです。しかしながら、中央銀行の独立性や、輸入物価上昇により、日銀の利上げも視野に入れておくべきでしょう。

 売ったり、買ったりできる方は、以前から言うように、前日高値を上回って終えたら買い、前日安値を下回って終えたら売りを繰り返してみるのが良いでしょう。これは、一つのトレード手法になります。順張りトレードです。

当サイトは、商品先物取引に関して、私共の個人的な相場観を書いております。数字や予測値も個人的な見解です。本ブログの内容は、私共が信頼できると判断した情報源からの情報に基づいて作成しておりますが、その正確性・安全性を保護するものではありません。売買は必ず、ご自身の判断で行ってください。

その他の貴金属銘柄記事