取引所は、動きが収まるまで証拠金増額し続けるしかない。18:24

昨夜のECB理事会も市場予想通り政策金利を2.15%に据え置きました。政策金利発表後、ほどんどユーロドルは動いておりません。

〈プラチナ価格はインフレとパラジウム上昇がサポート要因〉

 基本は、インフレ相場になります。ただし、その中で、ロシア産パラジウムの輸入が減少傾向にある米国パラジウム価格が底堅く推移しています。その影響があってかプラチナ現物価格も堅調な動きを見せております。

 今の金融商品は、色々な要因が日々フォーカスされています。ほとんどがプラス要因い働いているため、米国貴金属市場でも先物証拠金が増額しております。おそらく、その影響でNY金、NYプラチナ市場共に取組高が減少しているのでしょう。取組高が減少すると、相場を制御させることができなくなります。そのため、取引所は証拠金を増額し続けるしかありません。そうすることで、新規顧客の参入を防ぎ、決済が一巡すると、ボラティリティが小さくなります。

いずれにしても、今は、まとまった売り買いで簡単に下落、反発をしますので、値動きには十分気を付けてください。

 本日、CNBC(経済情報番組)で、株式評論家の方が今の日経平均株価の変動に慣れる必要があると述べていました。当然、50000円台の日経平均株価からしてみると、1000円の変動は2%であり、パーセンテージにすればそれほど驚くような変動ではありません。ただし、昨日も述べましたが、1000円の損益は、今も昔も変わりません。そのため、投資家にとって慣れるというより、投資スタイルを見直すしかないように思います。

 こちらは、昨日も述べたように、本日午前9時過ぎの大阪金(左)、大阪白金(右)の板情報です。ほとんどの方はご存じだと思いますが、個々の指値が一桁台がほとんどです。ここに100枚以上の成行きが発注されますと、一気に上にも下にも動きます。正直、この板には慣れません。枚数が少なすぎるため、リスクを意識する私にとっては、思い切ってトレードしにくくなっているのも事実です。おそらく、今はそういうトレードが必要なのかもしれません。つまり、いつも以上、相場を楽観視せず、万が一に備えておきましょう。

【大阪金】

 本日も大きく動きました。当然、20000円の水準であるため、400円動いても2%の変動でしかありません。ただし、大阪金標準取引ならば、1枚1,098,000円(10月31日時点)で400,000円の損益です。つまり、これだけ動く相場であるならば、1枚買うにしても証拠金の3倍~5倍は最低限必要と考えます。

 リスクの話ばかりしても仕方がないため、相場についてコメントしたいと思います。昨日も述べたように、当面は天井を打っていると判断しています。ただし、売りは一切考えません。なぜならば、世界的に財政拡張路線を継続しており、金はインフレヘッジで買われやすいと考えます。しかも、4381.6ドルまで上昇した金現物価格が、一旦3886.49ドルまで修正安を演じたこともあり、私自身、9月FOMC以降の安値3630ドル前後は下回らないと予想しているため、金現物価格はある程度の水準で落ち着いているように思います。

 あとは、ドル円です。ドル円が154円まで上昇しているため、日本政府が何らかのアクションを取ってくるのか見守りたいところです。ただし、今のところ円高に動く要素は少なく、もうしばらくは20000円割れで買い拾われる可能性があります。

 しかしながら、先ほども述べたように、万が一は意識しておきましょう。米国政府機関が一部閉鎖継続している中、NY市場における投機筋の動きが分からなくなっております。11月中旬は、ファンドの45日前ルールでもあり、買いポジションが多い場合は売り圧力が強まることも考えられます。そのため、500円は投下資金の4~5割利食いに匹敵するため、欲張らずに利食いしながら、買い場を探すのが良いと考えます。

【大阪白金】

 大阪白金も大きく動きました。正直私が予想していたレンジ上限である7500円を本日突破しました。10月限は29日に発会したばかりであるため、おそらく新規だと思いますが、7300円後半から成行きで300枚や100枚単位の買いが散発していました。正直、どういった意図を持っている投資家なのか分かりません。

 冒頭でも述べたように、ロシア産パラジウムの関係だと思いますが、プラチナ現物価格も1620ドルまで浮上しています。ただし、11月1日から中国政府は、プラチナやプラチナ製品に13%の付加価値税を課すとのことであり、そのことから中国実需筋は27日、28日とプラチナを大量に買っていたのかもしれません。

来月以降も中国の需要動向に注視したいと思います。

 相場ですが、正直一旦天井を打っていると判断しましたが、昨日上値抵抗線と考えていた7430円近辺を上抜けたため、もうしばらくは下げ渋る可能性はあります。ただし、売り買いの板がスカスカであり、まとまった売り注文が出ますと一気に崩れます。そういったことも意識する相場でしょう。よって、高値は強気せず、安値は弱気せず、計画的なトレードが必要と考えます。

【日経225】

 日経225は、52000円を上回ってきました。凄いとしか言えません。本日の会員サイトでは、前日安値50815円を下回った場合ロスカットとし、買い方針を継続しました。指値を提示しても成立しないため、買い場は会員様に任せることにしました。買えた方、買えなかった方もいたと思います。買えた方は、前日安値51295円を下回った場合とします。

先日からお伝えしていますが、こういった相場は売ってはいけません。買えないならば、買えないままで動く必要はないでしょう。

当サイトは、商品先物取引に関して、私共の個人的な相場観を書いております。数字や予測値も個人的な見解です。本ブログの内容は、私共が信頼できると判断した情報源からの情報に基づいて作成しておりますが、その正確性・安全性を保護するものではありません。売買は必ず、ご自身の判断で行ってください。

その他の貴金属銘柄記事