さすがに、昨日ゴールドマン・サックスとモルガン・スタンレーのCEOは、今後12~24か月以内に米株式市場が10%~20%下落すると予想し、市場へ注意喚起をしました。
先月は、日本取引所グループが純金ETFと純プラチナETFに対し注意喚起をし、そのことがきっかけとなり金・プラチナ価格が下落しました。しかし、大阪金・大阪白金ともに先物証拠金が増額しており、依然として売り買いの板がスカスカであることは注意しておくべきでしょう。両商品ともに、8月限から10月限へと乗り換えが進んでいるため、ボラティリティは当面高くなると考えておくべきでしょう。
【大阪金】
大阪金は、本日軟調な動きを見せた反面、やはり金の力強さを感じました。ただし、10月20日以降コメントしていますが、10月20日の大陰線で、一連の上昇相場にブレーキがかかったと考えています。しかも、10月は異常な相場であったため、その反省相場が今月と考えます。
こちらの2つのチャートをご覧ください。


こちらのチャートは、2つともに大阪金日足になります。上記は10月20日の大陰線がブレーキ役になっていることを改めて認識していただきたいのと、下記は10月相場を一旦頭から削除していただきたいため、このようなチャートを掲載しました。
私自身、大阪金を売るという考えは全くありません。あくまでも、ロウソク足や相場のリズムに対し変化に気づくようにしています。相場は、高値を覚えてしまうと、安くなればなるほど買いたくなります。その反面、安値を覚えると、高くなればなるほど売りたくなります。そうならないように、10月相場を削除してみました。10月相場が通常だと思わないでください。
繰り返しになりますが、10月20日に付けた22288円は天井です。ここまで下げたということは、天井と判断するべきでしょう。そのため10%押しは20059円、8月20日からの0.382押しは19831円になります。この水準は10月29日に下回っており、次の目安としては15%押し18945円、8月20日からの05%押しは19072円になります。既に到達している感はありますが、一つの目安としてください。
万が一、アクシデント等で下落する場合は、20%押しである17831円も視野に入れておくべきでしょう。そのことを意識しながら、計画的に買うのが良いと考えます。
【大阪白金】
大阪白金は、上値の重い展開になりましたが、7000割れは買い拾われた感もありました。今は、ボラティリティが高いため、短期トレードである逆張りが目立っているようにも思えます。
ただし、あくまでも10月相場は異常であるということを踏まえて、トレードをするのが良いでしょう。
改めまして、10月20日大陰線が大阪白金上昇のブレーキ役になったと考えます。つまり、天井を打っていると判断しております。しかも、①今月から中国のプラチナ、プラチナ製品に付加価値税を導入したこと②内外で先物証拠金への増額対応③日本取引所グループが純プラチナETFに対して注意喚起したことなどが、上値を抑える要因と考えます。
中国の付加価値税は、先月のゼロから13%課せられます。つまり、買い手が13%負担する必要があるということです。仮に、先月までは1550ドルで買えた実需は、今月から1750ドル以上にコストアップするということです。大きな影響力があると考えます。
こちらのチャートをご覧ください。


こちらのチャートは、2つとも大阪白金の日足になります。上記は、金同様、10月20日大陰線がブレーキ役になっていることを認識していただきたく思います。下記チャートは、金同様、10月上昇相場が異常であるため、10月相場を削除したチャートを掲載しました。そのように考えると、たまたまだと思いますが7500円が上値の目安になりそうです。
そして、中国の付加価値税の影響から11月3日・4日共にプラチナの買いが減少しています。このことが、どのように相場へ影響するか見ていきたいと思います。いずれにしても、まだ安定する相場ではないため、ポジションを大きく偏らせずに、短期トレードで臨むのが良いと考えます。
【日経225】
日経225も動きすぎです。世界的に、市場が混乱しているように思います。そのため、ゴールドマン・サックスとモルガン・スタンレーのCEOが、株式市場へ注意喚起したのでしょう。
こちらのチャートをご覧ください。

こちらのチャートは、日経225ミニ日足になります。本日は一時的に2390円安まで下落しました。4.6%下落したことになり、高値からは6.8%下落したことになります。本来ならば、押し目になりやすい下落率です。
上記チャートでも10月14日とほぼ同じチャート形状になっております。ここで意識するのは、11月5日の高値51595円を明日以降上抜けるかになります。常識的に考えると困難のように思いますが、この価格を上回ると上昇トレンド継続中になります。
ただし、数日間で上回ることができないようならば、11月4日高値52695円が天井と判断することができます。いずれにしても、ボラティリティが高いため、『いずれこうなるだろう』の売買は控えていきましょう。